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スタジオジブリ長編映画を全米配信、ワーナー系定額課金見放題HBO Max
- 2019/10/18
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スタジオジブリの長編アニメ作品は、世界的な人気と高い評価を受けながらこれまで一切インターネット上で全編配信をしていなかった。それが2020年春より大きく変る。ワーナーメディアグループの新映像配信プラットフォーム「HBO Max」がスタジオジブリの北米配信権を獲得、2020年に米国で配信をスタートすると発表した。
配信されるのは1984年に宮崎駿が監督した『風の谷のナウシカ』、そして『天空の城ラピュタ』から『かぐや姫の物語』までのスタジオジブリ制作と合わせて21作品。ベルリン国際映画祭金熊賞受賞の『千と千尋の神隠し』や『となりのトトロ』、『もののけ姫』など過去30数年のスタジオジブリの長編映画を網羅する。『風立ちぬ』のみ2020年秋に配信を開始し、他の20作品は春よりHBO Maxの目玉タイトルとなる。
HBO Maxは、米国のエンタテイメントメディア巨大企業グループであるワーナーメディアが鳴り物入りでスタートする。定額課金の支払いで、豊富な映画・番組が見放題になる映像プラットフォームである。2020年春にスタートする。
同じビジネスモデルを持つNetflixの成功に対抗する目的で設立するものだ。すでにグループ内外から数多くの目玉タイトルが発表されているが、人気の高いスタジオジブリの初の配信登場もそのひとつになるのは間違いない。
Netflixも勿論だが、HBO Maxのもうひとつの大きなライバルは、この11月にディズニーグループがスタートするやはり定額課金見放題の「Disney+」である。Disney+は、ディズニースタジオやピクサーの人気アニメーションのタイトルを多数抱えるのが強みだ。スタジオジブリはこれに対抗する切り札になる。
その人気にも関わらず、スタジオジブリのタイトルが長らく配信されていないのは、日本のスタジオジブリの意向もあったとされている。それが今回米国配信となったのは、米国の配給会社GKIDSの役割が大きい。
GKIDSは2011年にそれまでディズニーが配給してきたスタジオジブリの北米配給権を獲得し、劇場上映やDVD・Blu‐rayを発売してきた。この北米配給権のなかに配信権も含まれていたと見られる。HBO MaxはGKIDSを通じて配信権を獲得したと発表している。
そうではあっても北米配信にあたっては、スタジオジブリの許諾もあったはずだ。逆にHBO Maxの配信権は北米に限定されるとみられるから、スタジオジブリのサプライズな方向転換で、次は日本国内での配信権獲得競争が激しさを増しそうだ。