ワーナー・メディア定額見放題は「HBO Max」 クランチロールも番組提供

HBOmax

 ワーナー・メディアがかねてより告知していた定額課金モデルの新映像プラットフォームサービスの概要が明らかにされた。2019年7月9日、ワーナー・メディアは新サービスの名称を「HBO Max」と決定、2020年春にスタートすると発表した。
 いよいよ定額課金見放題の配信ビジネスに本格参入し、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Huluを追撃する。Disney+を発表したディズニーに続き、ハリウッドメジャーが新興のIT系事業者に挑む。

 強力なライバルが多い定額課金見放題サービスだけに他社との差別化は欠かせないが、それが今回決定した「HBO Max」である。HBO はドラマ番組では米国最強ともされるワーナー・メディアグループ内の有力ケーブル局HBOのブランドから取られている。
 HBOの持つ良質の番組イメージを掲げる。一方でHBOよりも親子から大人まで幅広い層に向けたサービスとして、さら広い視聴者の獲得を目指すようだ。
 サービス価格は未発表だが、開始はスタート時にはおよそ1万時間の番組を用意する。豊富なラインナップも欠かせない武器だ。 

 スタートにあたっては、有力タイトルを用意した。今回は往年のテレビドラマの大ヒット作『Friends』、『The Fresh Prince of Bel Air』、『Pretty Little Liars』全話の独占配信を筆頭に挙げた。
 自社グループの有力作品の囲い込みもある。9月からThe CWでスタートするDCコミックのフランチャイズ『Batwoman』、また『Katy Keene』は現在Netflixでネット独占配信している『リバーデイル』のスピンオフ。こちらはHBO Maxの独占となる。HBOからはスティーブン・キング原作の『The Outsider』など今後予定されている主力タイトルが多数含まれる。

 やはり視聴者が気になるのは、配信オリジナル作品だろう。「Max Originals」と銘打って独占タイトルを開発する。こちらも多くのタイトルが発表されている。
 フランク・ハーバートのSF小説の傑作『デューン/砂の惑星』シリーズの映像化『Dune: The Sisterhood』、ノンフィクション小説を原作に東京を舞台にした『Tokyo Vice』。日本生まれのヒロ・ムライが監督する『Station Eleven』は、パンデミックが広がった未来の地球を舞台にしたSFドラマだ。さらにスリラードラマの『The Flight Attendant』、ラブコメドラマ『Love Life』、コミック原作から『Made for Love』がある。ワーナー・メディアの「HBO Max」への力の入れ具合が理解出来るラインナップだ。

 アニメーション分野からも「Max Originals」が含まれている。往年の大ヒット映画『グレムリン』の新作アニメシリーズである。ワーナー ブラザース アニメーションが制作する。
 日本アニメでも気になる発表がある。HBO Maxに番組を提供するグループ企業の中にカートゥーンネットワーク、アダルトスイム、そしてクランチロールの名前が挙がっていることだ。
 カートゥーンネットワークはキッズ向けのアニメーション専門チャンネル。アダルトスイムは日本アニメも放送する専門チャンネルである。クランチロールは日本アニメ配信のプラットフォームで、北米の放送・配信ラインセンスを持つ作品も多い。クランチロールとアダルトスイムは、すでにアニメ版『ブレードランナー』の共同製作を発表している。日本の神山健治と荒牧伸志が共同監督、Sola Digital Artsが制作する話題作だ。こうした作品がHBO Maxでもラインナップされる可能性は高そうだ。

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