エンタテインメントの総合企業マーベラスは、2019年3月期で第3四半期も好調な数字を残した。売上高は201億9300万円と前年同期比の16.1%増、利益面でも営業利益4億2100万円(42.1%増)、経常利益4億2800万円(43.3%増)、当期純利益で2億8400万円と大きく伸びた。
マーベラスの事業の特長は年間売上高250億円規模ながら、ゲーム、アミューズメント、舞台、アニメなどの幅広いジャンルに展開していることである。オンライン事業ではスマホアプリゲーム・PCブラウザゲーム、コンシュマー事業ではゲームソフト・アミューズメント、映像音楽事業ではステージ・映像パッケージ・アニメ製作を手がけている。
マーベラスは事業の分散で、全体のリスクも分散しているとみられる。2019年3月期はオンライン事業の伸び悩みを、コンシュマー事業と映像音楽事業でカバーするかたちとなった。
オンライン事業の売上高は69億800万円(5.3%減)、営業利益は8億7700万円(2.8%減)だった。『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』が好調だったが、新作タイトルが全体に不調だった。『剣と魔法のログレス いにしえの女神』『ブラウザ三国志』」も前期比で売上を落とした。
これを受けてマーベラスは構造改革を実施、早期退職を導入した。固定費圧縮とパイプラインの見直しによる業務効率化を目指す。
音楽映像事業は好調だった。売上高は53億8700万円(25.8%増)、営業利益は16億7800万円(19.1%増)である。主力のアニメとステージに勢いがあった。
ステージ制作は、舞台『刀剣乱舞』、ミュージカル『テニスの王子様』、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』など。新作では舞台『戦刻ナイトブラッド』、『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGEを手がけた。
アニメでは人気シリーズで『東京喰種トーキョーグール:re』第2期を製作。『HUGっと!プリキュア』『千銃士』などのパッケージ商品もあった。このほか映像配信などの二次利用が好調だった。
コンシュマー事業は売上高は79億1300万円(35.5%増)、営業利益26億5100万円(64.8%増)。となりました。ソフトウェア資産の一部売却による一時的な収益が押し上げた。
アミューズメント部門で「ポケモンガオーレ」が好調で、稼動開始から3年経つが過去最高水準の業績となっている。「ポケモントレッタ」の海外展開、「TRYPOD」の国内外での販売も順調だった。