エンターテイメント企業のマーベラスは、5月13日に2019年3月期通期決算を発表した。連結売上高は267億7700万円(5.5%増)、営業利益は47億600万円(8.6%減)、経常利益は47億9100万円(6.2%減)、当期純利益は33億5100万円(4.6%減)。
全体では前年並みだが、事業ごとには波がある。オンライン事業が減収減益で、音楽映像事業は増収増益であった。
音楽映像事業を支えたのは、アニメとステージ公演とその関連事業である。事業部門の通期売上高は68億7600万円(7.5%増)、営業利益は21億200万円(2.4%増)、高い利益率を維持している。
主要タイトルはテレビアニメの主幹事を務める『東京喰種トーキョーグール:re』、また『HUGっと!プリキュア』のパッケージ商品も手がける。映画『HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』、『プリキュアミラクルユニバース』も好調だった。
またマーベラスが得意とするステージ制作が貢献した。期中は舞台『刀剣乱舞』、ミュージカル『テニスの王子様』、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』、舞台『戦刻ナイトブラッド』、『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGEを展開した。これらの映像ソフトや映像配信が好調となった。
オンライン事業は主力タイトルの『剣と魔法のログレス いにしえの女神』などロングランの作品が苦戦した。一方新規タイトルが苦戦し、『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』以外は成果が残せなかった。
このため期中に一部タイトルのサービス中止、開発中止、運営譲渡を実施し構造改革をした。事業部門の売上高は96億9800万円(3.3%減)、営業利益は12億3500万円(11.1%減)だった。
ゲームソフト・アミューズメントなどのコンシュマー事業は、102億2200万円(15.0%増)、営業利益は28億4800万円(4.1%減)となった。
ゲームソフト販売では『Fate/EXTELLA LINK』、『リトルドラゴンズカフェ -ひみつの竜とふしぎな島-』が主力に。こちらでも一部タイトルの開発を中止している。
アミューズメント部門は、『ポケモンガオーレ』が過去最高水準の業績となった。『ポケモントレッタ』、『TRYPOD』も順調だった。