ゲームや音楽アニメ、舞台を手がけるマーベラスは、2017年1月31日に2017年3月期の第3四半期決算を発表した。売上高は216億3600万円と前年同期比で10.7%減。利益面はほぼ前年並みだった。営業利益は38億2100万円(3.8%減)、経常利益は39億1700万円(0.6%減)、当期純利益は、28億2000万円(4.8%増)である。
しかし、セグメントごとでは、オンライン事業の減収減益、一方コンシューマ事業と音楽映像事業は増収増益と明暗を分けた。
音楽映像事業では、『刀剣乱舞』が貢献した。16年10月からテレビ放送を開始したアニメシリーズ『刀剣乱舞-花丸-』が好調で、Blu-ray/DVD販売をを牽引した。舞台でも新作の「『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」が「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」と合せて、公演とBlu-ray/DVDで堅調であった。
マーベラスの特徴ともなっているステージ事業は、ミュージカル『テニスの王子様』、舞台『弱虫ペダル』、「ミュージカル『薄桜鬼』、舞台『K』、超歌劇『幕末Rock』などをラインナップする。女性をターゲットとした作品で強みを発揮している。
このほか音楽映像制作で、テレビアニメ『クオリディア・コード』の主幹事を務めた。また『魔法つかいプリキュア!』のパッケージ商品を販売した。
音楽映像事業の売上高は、37億900万円(25.2%増)、営業利益は9億9000万円(24.2%増)。好調を維持している。
コンシューマゲームとアミューズメントを中心としたコンシューマ事業も好調だ。売上高は64億9800万円(9.8%増)、営業利益は11億9700万円(83.3%増)である。
17年11月に発売したPS Vita・PS4向けの『Fate/EXTELLA』の大ヒットが大きかった。さらに『「牧場物語 3つの里の大切な友だち』も順調である。
オンライン事業は苦戦した。売上高は114億5500万円(25.4%減)、営業利益は24億8900万円(26.1%減)である。
国内で人気の『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の中国展開を目指したが、当初見込んだ利益を得られないと判断、サービスを中止した。また国内でも不振タイトルのサービスを中止したほか、一部のタイトルの開発も中止した。開発費用を一括計上したことも利益に響いた。