玩具大手のタカラトミーは2018年8月7日の第1四半期決算発表を受け、第2四半期の業績予想を修正した。定番商品や新商品が、いずれも好調に推移しているためだ。
従来の第2四半期までの連結業績予想は売上高が830億円だったが、これを870億円に引き上げた。さらに営業利益を40億円から55億円、経常利益を38億円から58億円、当期純利益を25億円から38億円に変更する。前年同期の数字には及ばないが、ポジティブサプライズだ。
「リカちゃん」関連商品が前期からに引き続き好調なほか、「デュエル・マスターズ」、そして「ベイブレードバースト」が海外向けを牽引している。同社を代表する人気ブランド商品が威力を発揮した。また新商品でも、6月より出荷開始したドール「L.O.L. サプライズ!」が人気となっていることから、今回の修正となった。
しかし通期業績予想については、今回は見通しを据え置いた。玩具業界は年末年始商戦の影響が大きいことから、それを見極めてからの判断とするようだ。下半期は12月公開の「トランスフォーマー」新作映画の関連商品の海外輸出も期待される。
第1四半期の連結売上高は、ほぼ前年並みの383億1500万円(0.4%減)、営業利益は16億7100万円(8.9%減)、経常利益は19億8900万円(17.1%増)、当期純利益は12億2600万円(0.7%増)である。
国内が売上高315億4800万円(2.9%減)、営業利益が26億9300万円(28.1%増)と堅調だった。「リカちゃん」、「プラレール」、「デュエル・マスターズ」が人気だった。加えて新作テレビアニメと連動した「新幹線変形ロボ シンカリオン」の販売も好調である。
一方で海外市場は依然苦戦している。売上高は南北アメリカの19.5%減を筆頭に、ヨーロッパ、オセアニア、アジアの全地域で売上げを減らした。営業損失もヨーロッパの1億7700万円、アジアの8600万円、アメリカの7000万円、オセアニアの2900万円。全ての海外地域で赤字を計上している。海外の損失を国内事業の利益をカバーしているかたちで、今後のさなる成長は海外事業の黒字化が鍵になりそうだ。