『劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』の自社配給で過去最高の25億円超の興行収入を実現したアニプレックスが再び大きなヒットを実現した。6月17日に全国公開をスタートした『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』が、快調なスタートを切った。
6月17日(土)、18日(日)の2日間の興行収入が1億6297万9360円に達した。週末興収ランキングでは、第4位につけた。動員数も10万6796人と早くも10万人の大台を超えている。
これは『劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』の初日2日間4億2500万円よりは少ないが、『劇場版 ソードアート・オンライン』の公開劇場151館だったのに対して、『劇場版 魔法科高校の劣等生』は、59館となっている。中小規模の公開では異例の動員だ。
実際に、『劇場版 魔法科高校の劣等生』の一館あたりの平均売上高であるスクリーンアベレッジは276万2362円となった。該当週末で抜群の数字で1位となった。またこれは『劇場版 ソードアート・オンライン』の280万円超に匹敵する。引き続きアニプレックス作品は効率のよい興行を維持していることがわかる。『劇場版 魔法科高校の劣等生』は、今後は興行収入で10億円も狙えそうだ。
注目されるのは、『劇場版 魔法科高校の劣等生』の配給を製作会社であるアニプレックスが自ら行っていることである。映画配給は専門性の高いビジネスであり、これまでに配給会社が担当することが多かった。
しかし、アニプレックスは近年、自社配給に力を入れている。そのなかで2015年には『心が叫びたがってるんだ。』で興行収入10億円超え、今年の『劇場版 ソードアート・オンライン』では25億円超えを実現、大手配給会社並みの成績を残す。そして2017年夏には実写映画『心が叫びたがってるんだ。』でも配給を担当する。さらなる配給事業の拡大が期待される。
一方、やはりアニメ製作を中心とするエイベックス・ピクチャーズも、6月10日に公開になった『KING OF PRISM PRIDE the HERO』を自社配給する。こちらも初週末2日間で興収は8000万円を超え、ランキング9位でスタートした。アニメ製作会社の映画配給の拡大が、今後も注目されそうだ。