バンダイナムコHD第1Q増収増益 ハイターゲットやガンダムで玩具好調

ファイナンス決算

 エンタメ大手のバンダイナムコホールディングスが、今年度も順調なスタートを切った。8月7日に発表された2019年3月期第1四半期決算は増収増益となった。連結売上高は、1508億9900万円(4.7%増)、営業利益178億9700万円(14.6%増)、経常利益194億9800万円(20.1%減)、当期純利益146億3700万円(8.4%増)だった。
 玩具が中心のトイホビー事業が好調だったほか、映像音楽プロデュース事業、IPクリエイション事業が売上高を大きく伸ばしている。しかし、アミュースメント施設運営のリアルエンターテイメント事業は赤字だった。

 トイホビー事業の売上高は505億3600万円(18.1%増)、営業利益は52億9600万円(293.4%増)。国内外で「機動戦士ガンダム」シリーズが健闘した。国内では年齢の高い顧客に向けたハイターゲットプラモデルやコレクターズフィギュア、アジアでも「ガンダム」シリーズの商品が人気だった。このほか「ドラゴンボール」シリーズ、「仮面ライダー」シリーズ、「プリキュア」シリーズが好調だった。

 ゲーム関連のネットワークエンターテインメント事業は、スマホアプリゲームに支えられ好調だ。営業利益は20%減の102億700万円だが、依然高水準である。売上高は699億8200万円(5.4%減)。
 「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」、「ワンピース トレジャークルーズ」がグローバルで人気を集め、国内では「アイドルマスター」シリーズが安定的だった。新作の注力タイトル「ドラゴンボール レジェンズ」も好調なスタートを切っている。
 リアルエンターテインメント事業は、売上高は200億8100万円(0.6%増)、営業損失4億7300万円と赤字に転落した。

 アニメーションの比重が大きいのは、バンダイナムコアーツが中心の映像音楽プロデュース事業と、サンライズが中心のIPクリエイション事業だ。いずれも売上高の伸びが大きかった。
 映像音楽プロデュース事業は、売上高は95億8100万円(32.7%増)、営業利益26億7900万円(159.7%増)である。『ラブライブ!サンシャイン!!』、「アイドルマスター」シリーズのDVD/Blu-ray、CDが人気だった。
 IPクリエイション事業の中心は、「ガンダム」シリーズのテレビ作品や劇場映画、さらに「アイカツ!」シリーズも人気だった。売上高は36億5500万円(14.2%増)、営業利益は12億円(19.0%減)である。

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