一般社団法人 日本映画テレビ技術協会は、映像制作者技術や開発の成果を顕彰する映像技術賞の第71回受賞作品・受賞者を発表した。このうちアニメーション部門には、2017年4月から6月まで放送されたテレビアニメシリーズ『正解するカド』を決定、受賞者を東映アニメーション「正解するカド」制作チームとした。
『正解するカド』は、東映アニメーションには珍しい深夜放送枠のSFアニメ。ロボットやアクションシーンでなく、頭脳戦、心理的駆け引きにフォーカスした異色作だった。
映像技術でもセルタッチの3DCGやデジタル作画などを組み合わせた新しいかたちのデジタルアニメーションを売りにした。アニメーション制作は、同社のデジタル映像部が手がけた。アニメーションのデジタル化が業界で急進展するなかでの、東映アニメーションの果敢な挑戦を評価したかたちだ。
東映アニメーションは昨年も、「『魔法つかいプリキュア!』後期ED」にて、映像技術賞を受賞している。また第66回でも『アシュラ』CGアニメーション制作チームが同賞に輝いている。
いずれの作品・技術の特長は、CGアニメーションにおける2Dアニメ的な表現への挑戦である。東映アニメーションが継続的にこの分野に取り組み大きな成果を残していることが分かる。
映像技術賞は、1961年にスタートした日本テレビ技術賞を源流としている。2001年より日本映画技術賞と統合し、現在のかたちになった。
毎年、前年の4月1日より一年に公開された映画・テレビなどの制作技術を対象として選ばれる。現在は、アニメーションのほかに撮影・照明・録音・音声・美術・編集・VFX・OAGが対象となっている。第65回まで、テレビアニメーションと劇場アニメーションを別々に顕彰してきたが、現在は統合されてひとつの部門としている。
一般社団法人 日本映画テレビ技術協会
http://www.mpte.jp/