2017年上半期アニメファン向け DVD/ブルーレイ売上金額223億円 14.5%減

ファイナンス決算

 一般社団法人 日本映像ソフト協会は、2017年9月22日に、2017年上半期の映像ソフト(DVD/Blu-ray)の販売動向をまとめた。「2017 年上半期(1月~6月)JVA 統計調査結果」を発表した。
 調査によれば2017年1月~6月の全ビデオソフトの売上総額は916億8500万円。前年同期比10.6%と二桁の減少となった。引き続き市場の縮小傾向に歯止めがかかっていない。ユーザー需要のDVDからの転換が進むBlu-rayも6.6%減少で、映像パッケージ全体が振るわない。
 また個人向け用販売が10.5%減であるのに対し、レンタル店向け用が11.8%と減少率で上回った。レンタル店の厳しい現状が反映されたかたちだ。

 アニメーションの映像ソフト売上は、国内海外作品の両方を合算して267億4000万円。ここから海外作品を除外した日本アニメのみでは、238億4400万円になる。
 ただし日本アニメのうち10歳以下の子どもに向けた「日本の子ども向けアニメーション」は15億1800万円と日本アニメの7%弱しか占めない。前年同期比では10.3%減だ。

 日本アニメの9割以上は「日本のアニメーション(一般向け)」となる。ティーン世代より高い年齢に向けた作品から構成され、そのほとんどがアニメファンに向けたもの。劇場映画のほか、深夜アニメ、OVAなどが含まれる。
 こちらの売上金額は223億2600万円で、前年比で14.5%の減少となる。昨年に引き続き、下げ幅で全体の10.6%を大きく上回る。2015年、16年の傾向が続き、アニメファン向けの映像ソフトの売上が伸び悩んでいることを示す。2017年に入り、映像ソフトの販売が厳しいとの声が業界から聞かれるが、数字からも裏付けた。
 こうしたペースが続けば、年間実績でも2016年を下回ることになる。しかし下期は7月から9月に劇場映画も大ヒットになった『君の名は。』や『この世界の片隅に』といった大型ヒットがある。さらに今後のヒット次第では、年間のトレンドも変わってくるとみられる。

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