2016年度、国内アニメ10億円超えが11本 邦画興収の4割超え

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 2017年1月24日、日本映画製作者連盟は2016年の全国映画状況を発表した。また、2015年11月以降の年末年始興行から2016年11月まで国内で公開されたうち興行収入が10億円以上を超えた作品の興行数字も明らかにした。
 日本映画で10億円を超えたのは、前年度の39本を上回る42本。このうちアニメ映画は11本であった。前年の13本より2本少ない。また海外映画は19本、うちアニメーション映画は4本と前年と同じであった。

 作品本数では、いずれも全体の割合は高くないアニメーションだが、興行に占める割合では、存在感の大きさを見せつけている。
 日本映画では興収10億円以上の作品の合計が1167億円であるのに対して、アニメが553億円になる。全体の47%にも達する。これは2017年1月22日現在で235.6億円の大ヒットになった『君の名は。』の影響が大きい。さらに1位の『君の名は。』を含めてベスト10のうち6作品がアニメとなっている。大型ヒットの多さが、アニメ映画興行を牽引している。配給会社別でも、東宝の『君の名は。』、東映の『ONE PIECE FILM GOLD』、松竹の『映画 聲の形』と主要3社のトップは全てアニメであった。
 海外映画では、612億円のうちアニメーションが33%を占める。こちらも1位の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の後、2位、3位、4位に『ズートピア』、『ファインディング・ドリー』、『ペット』が続いたのが大きかった。

 2016年度は、アニメ映画のオリジナル企画の健闘も目立った。『君の名は。』のほか、『映画 聲の形』が23億円、『この世界の片隅に』が15.7億円、『ルドルフとイッパイアッテナ』が14.6億円となっている。今後はオリジナル企画に対する製作機運も高まりそうだ。
 リストには含まれなかったなかでは、3部作の第1作と第2作で合計15億円以上の興収を稼ぎ出した『傷物語』、春と秋に2作が公開されたプリキュアシリーズも合計で10億円を大幅に超えたと見られる。またリストに挙がらなかった作品では、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』の7億円超がある。全体では600億円を超えたとみられる。
 また2015年度に興収10億円として挙げられた『ガールズ&パンツァー劇場版』は、前年発表時からさらに大幅に数字を積み上げて最終的な数字は24.5億円に達した。
  
2016年度 興収10億円以上のアニメーション映画

[日本映画]
1.『君の名は。』   235.6億円(東宝)
2.『名探偵コナン 純黒の悪夢』   63.3億円(東宝)
3.『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』   55.3億円(東宝)
4.『ONE PIECE FILM GOLD』   51.8億円(東映)
5.『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』   41.1億円(東宝)
6.『映画 聲の形』   23億円(松竹) 
7.『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ』   21.5億円(東宝)
8.『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』   21.1億円(東宝)
9.『この世界の片隅に』   15.7億円(東京テアトル)
10.『ルドルフとイッパイアッテナ』  14.6億円(東宝)
11.『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』   10億円(東映)
*『君の名は。』と『この世界の片隅に』は発表時点で興行中。2017年1月22日時点での数字

[海外映画]
1.『ズートピア』   76.3億円(ウォルト・ディズニー)
2.『ファインディング・ドリー』   68.3億円(ウォルト・ディズニー)
3.『ペット』   42.4億円(東宝東和)
4.『アーロと少年』   17億円(ウォルト・ディズニー)

*数字は日本映画製作者連盟の発表のうち、アニメーション映画のみを抽出した。い

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