日本映画製作者連盟(映連)は1月24日に、2016年の全国映画概況を発表した。映連によれば、1年間に劇場に足を向けた人数は延べ1億8018万9000人となる。前年比で8.1%と高い伸びとなった。一人当たり平均で年間1.42回、劇場で映画を観た計算だ。
また、興行収入も8.5%増と高い伸びとなる2355億800万円。過去最高となった。邦画、洋画ともアニメーション映画が好調だった。
全体を牽引したのは、邦画の好調である。2016年の興収は1486億800万円。前年比で23.5%増と大幅に伸びた。『君の名は。』の235.6億円、『シン・ゴジラ』の82.5億円といった大型ヒットが貢献した。
一方で、洋画は869億円と前年比で10.2%の減少。全体におけるシェアも前年の44.6%から36.9%と大きく後退した。近年の洋画の弱さが顕著に表れた。
こうした傾向は公開本数にも影響している。邦画の公開作品は前年の581本から610本と増加したのに対して、洋画は555本から539本に減少している。
興行の拡大と共に、スクリーン数も微増ながらプラスになった。2016年は3472スクリーンで、前年より35スクリーンの増加である。
日本は人口当たりのスクリーン数の少なさで主要国では際立つが、それを興収でカバーするのが平均入場料金の高さである。こちらは前年並みの1307円(前年1303円)である。
現在、封切映画の一般料金は1800円に設定されることが多い。IMAXや4DXといった客単価の大きな上映形式も次第に普及しているが、各種割引の利用もあり平均ではこの水準となっている。
日本映画製作者連盟 http://www.eiren.org/toukei/index.html