日中4監督が揃い踏み、上海国際映画祭で長編アニメ「Edge of Time」世界プレミア

Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち

 2025年6月13日から22日まで、中国で開催されている上海国際映画祭のアニメーション部門オフィシャルコンペティションに日本と中国の大物監督4人がタッグを組んだ作品が登場して話題を呼んでいる。長編アニメーション映画『Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち』である。
 日本の著名監督である渡辺信一郎監督、森田修平監督、そして中国を代表する李煒監督と翁銘監督が参加するビッグプロジェクトだ。それぞれが「時空を超える宇宙エネルギー“太素”」をモチーフにしたエピソードを異なる表現で描き、1つの作品に繋いだ野心作だ。挑戦的な映像と感情表現の機微が魅力になっている。

 『Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち』は、本年は5作品のみが選ばれた長編アニメーション部門の公式コンペティション作品の一本だ。映画祭期間中の6月15日の上映はワールドプレミアとなり、本作の4監督が上海に集結、揃って舞台挨拶をして会場を沸かせた。
 渡辺信一郎監督は世界的なヒット作『カウボーイビバップ』で知られて、現在は最新作『LAZARUS ラザロ』が話題。森田修平監督は『東京喰種』などで活躍する一方、2014年には『九十九』で米国アカデミー賞短編アニメーション部門でノミネートされた実力派だ。
 中国監督もビッグネームだ。李煒監督は中国で興行収入16億人民元(約320億円)を叩け出した『姜子牙』で著名だ。翁銘監督はベルリン国際映画祭にも出品された『深海』美術総監督のほか国境を越えて数々のプロジェクトに参加する。この4監督の競演が、『Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち』の特徴だ。

 上海国際映画祭は1993年にスタートしたアジアを代表する映画祭のひとつで、毎年6月に開催されている。国際映画製作者連盟公認の総合映画祭では、唯一長編と短編のアニメーションもオフィシャルコンペティションを設けている。
 2025年の長編アニメーション部門は、『Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち』のほか日本の『メイクアガール』(安田現象監督)、オーストラリアの『Magic Beach』 (Robert Connolly監督)、フランス・スイス・ベルギーの『The Songbirds’ Secret』(Antonie Lanciaux監督)、そして中米合作の『Tom and Jerry: Forbidden Compass』(張鋼監督)の4作品がコンペティションに選ばれている。

Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち

Edge of Time〜時をつなぐ旅人たち

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