2020年6月に東京都豊島区東池袋にオープンしたライブエンタテイメントの総合施設「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」が、この秋に本格始動する。複数のライブ会場を持つことで注目されてきた「Mixalive TOKYO」だが、新世代の通信ネットワーク第5世代移動通信システム(5G)をフル活用することで、リアルからさらにリモートへとエンタテイメントの楽しみを拡散する。
2020年8月21日、「Mixalive TOKYO」を運営する講談社とソフトバンクが発表した。ソフトバンクは技術パートナーとしてプロジェクトに参加し、地下2階、地上9階(1~3階除く)の全フロアに5Gのネットワーク環境を構築する。高機能な映像配信設備により、日本だけでなく、世界に向けてライブエンタテイメントを配信する。
「Mixalive TOKYO」は、大手出版社の講談社が初の自社運営のライブエンタテイメント複合施設としている。昨今エンタテイメントの集積地として注目が増している東池袋に位置する。
2810m²にも及ぶビルには、様々なタイプの6つのホールやショップなどを擁する。パートナー企業としてキングレコード、テレビ東京、ブシロード、シダックス、ネルケプランニングといった有力企業が個々の施設を運営するのも特徴だ。
オープンにあたっては、池袋の新名所として期待されていた。ところが当初開業を予定していた2020年3月19日は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となった。
その後6月10日のブシロードのオフィシャルショップ「Store Mixa」のプレオープンを皮切りに、テレビ東京の「試すテレ東祭」、講談社の「ViVi Fesライブ」「ひとりしばい」など無観客ライブ配信などで徐々に企画が動き始めている。
それでも新型コロナウイルス感染が完全に収まらないなかで、イベントの実施、キャパシティの制限による事業採算性など逆風は大きい。そのなかでプロジェクトの推進力になりそうなのが施設の5G化である。
5G導入で通信ネットワークの強化だけでなく、VRカメラの設置などのライブエンタテインメントを世界配信を機能した。またソフトバンクが技術的なサポート、コンテンツ配信サービス「5G LAB」で「Mixalive TOKYO」からライブコンテンツの配信をする。観客は東池袋だけでなく、世界中にいるというわけだ。
リアルと配信、対極にある視聴者をひとつに結びつけることで新ビジネスの可能性をより大きくする。講談社とソフトバンクの挑戦が注目される。
「Mixalive TOKYO」
https://mixalive.jp/