エンタメ企業のブシロードの2021年6月期第2四半期の決算が3月16日に発表された。新型コロナ禍の影響が様々な事業に及ぶなかではあったが、売上高は180億2600万円と前年比3.4%増となった。
しかし利益面では、新型コロナの影響もあり原価率が上昇ことから大幅に減少した。営業利益は1億5800万円(92.9%減)、経常利益は1億6200万円(92.8%減)だった。さらに2020年に買収した劇団飛行船の のれん費1億7900万円を全額減損損失に計上したことから1億9100万円の当期純損失に転落した。劇団飛行船の公演中止が相次ぎ最終赤字が予想されるためである。
原価率の上昇は、モバイルゲームで原価率の高い自社配信のアプリゲームが増えていること、テレビアニメの償却費が増えていること、新型コロナの影響で音楽ライブやプロレス興行の動員率が下がったためである。
このうちテレビアニメでは『アサルトリリィBOUQUET』、『D4DJ First Mix』と製作出資の高い作品が2020年秋に2本重なったことが理由になっている。これについてブシロードでは、償却費のピークは第2四半期になり今後は減少するとしている。
ブシロードはこれまで、アニメ製作について一作品全額出資を中心に自社出資比率の拡大を図ってきた。これを製作委員会方式に戻す方針だ。これによりブシロードが負担する制作費用の総額を抑えることが出来るとしている。