国内アニメ製作大手の東映アニメーションの業績が、今期も好調を続けている。2016年10月24日に同社は2017年3月期の第2四半期、そして通期の業績予想を上方修正した。
第2四半期の連結売上高は167億円から197億円に、営業利益は40億円から44億円に、経常利益は42億円から46億円に、そして四半期純利益は26億円から34億円に変更した。国内外向けのアプリゲームや劇場映画に併せたタイアップ・プロモーション商品が好調だった。
また通期連結売上高の見通しは305億円から354億円、営業利益は57億円から77億円、経常利益は60億円から81億円、当期純利益は38億円から58億円に大幅に引き上げる。売上高では2013年3月期の336億4400万円、各利益面では2016年3月期をいずれも上回り、過去最高を更新することになる。
業績の好調を支えるのは、人気アニメから派生するアプリゲームである。国内外で『ドラゴンボールZドッカンバトル』と『ワンピーストレジャークルーズ』がヒットになっている。上半期に続き、第3四半期以降も好調が見込まれるという。また中国向けに展開する『聖闘士星矢』のアプリゲームも、業績を牽引している。
中国関連では映像配信権(公衆配信権)も売上げが大きい。複数作品の大型案件の売上げが上半期と下半期に計上される。
一方、7月に公開された劇場アニメ『ONE PIECE FILM GOLD』も業績に貢献している。劇場公開に合わせたタイアップ、また関連商品の販売が好調だった。映画の興行収入も50億円規模の大ヒットとなっている。
東映アニメーションは、これまでは慎重な見通しを立てるこが多かった。過去最高の売上げ、利益を打ち出した通期の業績予想修正も手堅い、と見ていいだろう。