キャラクター事業のブロッコリーは、2020年7月10日に2021年2月期第1四半期の決算発表をした。売上高は前年同期並みの12億7500万円(0.4%減)であったが、営業利益は2億4300万円(294.5%増)、経常利益は2億5200万円(316.3%増)、当期純利益は1億7300万円(313.2%増)と4倍増と躍進した。
利益の急伸は、2019年6月に公開され興行収入で18億円を超える大ヒットになった『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム』の製作委員会からの配分収入があったためだ。ロイヤリティ他売上高は前年同期の5600万円から1億6800万円に拡大している。
第1四半期(3月~5月)は、新型コロナウイルス感染症拡大と時期がほぼ重なり、イベントの延期・中止があったにも関わらず堅調な業績を残している。『うたの☆プリンスさまっ♪』は収益配分収入だけでなく、ゲーム、音楽CDも好調であった。さらにトレーディングカードゲーム(TCG)の『Z/X』も好調を維持した。
全体の売上げのうち過半数となる52.4%が『うたの☆プリンスさまっ♪』から、16.4%が『Z/X』からとなる。両作品の好調から前年の49.4%と13.1%からそれぞれシェアを拡大している。売上の7割を2作品に依存する。
こうしたなかでブロッコリーは10周年企画で『うたの☆プリンスさまっ♪』のさらなるビジネス拡大を目指す。同時に12月3日には女性向の新コンテンツ『ジャックジャンヌ』のNintendo Switch用ソフトを発売する。次の大型ヒットを狙う。
第1四半期の好調を受けて、通期予想も強含みとなっている。売上高は73億(12.7%増)、営業利益9億円(32.2%増)、経常利益9億3000万円(32.2%増)、当期純利益は6億(58.6%増)を見込む。