東映アニメーション業績予想を上方修正、劇場映画と国内が好調

ファイナンス決算

 アニメの大手東映アニメーションの2024年3月期の業績が当初予想を上回りそうだ。2023年10月24日に東映アニメーションは、連結業績予想の第2四半期と通期の見通しを変更しした。いずれも今年5月に発表した数値を上回る。
 第2四半期は連結売上高は390億円から461億円に18.2%引き上げ。営業利益は97億円から113億円、経常利益は98億円から138億円、当期純利益は65億円から102億円に、それぞれ引き上げられる。
 さらに通期連結売上高は720億円から820億円に、営業利益は175億円から190億円に、経常利益は178億円から200億円に、当期純利益は120億円から135億円に見通しを変更した。通期については、第2四半期に較べて変更幅は小さくなったより慎重な予想になっている。

 24年3月期の予想は、『ONE PIECE FILM RED』や『The First Slam Dunk』の大ヒットがあった2023年3月期より低い減収減益としていた。修正後も数値は依然減収減益ではあるが、23年3月期の数字にかなり近づく。
 修正の理由は、前年度の公開映画の波及効果が継続していることが大きい。また国内での配信権販売、商品化権販売、商品販売が当初見込みを上回った。『聖闘士星矢 The Beginning』の評価損計上をカバーした。
 東映アニメーションは第2四半期以降も、好調を維持する見込みとしている。直近では『映画プリキュアオールスターズF』がシリーズ最大のヒットになっているが、こちらは今回の見通しにはまだ反映されていなとみていいだろう。

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