国内外のアニメーションイベントの多くが、中止・延期、そしてオンライン開催に移行するなかで、オタワ国際アニメーション映画祭もオンライン開催に変更されることになった。2020年6月16日、映画祭は2020年秋に上映とトークをオンラインで展開すると発表した。
オタワ国際アニメーション映画祭は世界四大アニメーション映画祭のひとつに数えられ、今年で44回目を迎える。44年の歴史を誇る一方、実験的な作品に積極的な姿勢で、世界のアニメーション関係者から注目を集めてきた。昨年は長編コンペティションで日本から出品された『音楽』がグランプリを受賞して話題となった。
オタワ映画祭は毎年秋の開催で、今年も当初は9月23日から27日までの5日間、カナダのオタワ市での実施を予定していた。これをオンラインに移すのと同時に、会期は9月23日から10月4日に延長される。現在開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭でも、オンラオイン版は通常の1週間から2週間に拡大されている。リアルな会場を確保しなくてよいオンラインイベントのメリットと言えそうだ。
主催者は当初は、可能な限りリアルイベント開催を探ったという。しかし映画祭を受け入れてもらうには家のなかで楽しんでもらうほうが相応しいとの結論に達した。オタワ映画祭の参加者は80%以上が市外からで、米国からの学生も少なくない。
映画祭に加えて、業界関係者に向けたアニメーション・カンファレンスもオンラインでの開催になる。ビジネスパーソンやスタッフの出会いの場をオンライン上に作りだす。参加料金も含めたイベントの詳細は、今後順次発表する。
オタワ国際アニメーション映画祭
http://www.animationfestival.ca/