マーベラスの主要株主に中国企業テンセント 資本業務提携を発表

提携

 エンタテインメント企業のマーベラスが、中国の大手IT企業と資本業務提携を結ぶ。2020年5月25日、マーベラスは中国企業テンセントの香港投資会社Image Frame Investment (HK)が同社の株式の20%を取得すると発表した。これに合わせてテンセントと業務提携する。

 マーベラスは第三者割当増資にて新たに1株576円で約863万株を発行、Image Frame Investmentはこれを約50億円で引き受ける。さらに大株主のアミューズキャピタルと中山隼雄氏からそれぞれ283万株、71万株の株式を約20億円で取得する。Image Frame Investmentは、マーベラスの筆頭株主となる。テンセントはマーベラスを持分法適用会社とする予定だ。
 これまで筆頭株主であった中山隼雄氏の保有比率は14.98%に下がるが、息子の中山晴喜氏と親族の財産管理会社であるアミューズキャピタル、アミューズキャピタルインベストメントを合算した持株比率は33%超で全体の1/3を超える。中山晴喜氏はマーベラスの創業者であったが、2019年6月に体調不良を理由に代表取締役会長兼社長を退任している。

 マーベラスは今回の資本業務提携について、エンタテインメント業界の激変を理由に挙げている。技術の高度化や市場ニーズの多様化の中で今後は投資が膨らんでいくとする。
 テンセントは中国有数のIT企業で、特にゲーム分野で圧倒的な強みを持つ。2019年の売上高は5.6兆円という巨大企業だ。マーベラスは中国を中心にしたテンセントのネットワークとの連携で事業の拡大が期待出来る。
 
 マーベラスは、2004年に設立。アプリゲームを中心に成長してきた。20年3月期では連結売上高が前年比5.3%減の253億6500万円。営業利益24億4900万円(48.0%減)、経常利益25億200万円(47.8%減)、当期純利益17億9700万円(46.4%減)と減収減益であった。
 事業の多角化を進めており、家庭用ゲームやアニメ、音楽、ステージなども手がける。アニメでは『東京喰種トーキョーグール』、『蟲師』といったヒット作がある。近年は2.5次元と呼ばれるアニメ・マンガ・ゲーム原作の公演を中心とするステージ制作部門が好調だ。今回投資したテンセントにとっては、ゲーム以外にもこうしたライブエンタテイメントのノウハウも魅力に映ったかもしれない。
 直近は黒字であったが、利益率の高かったステージ制作部門が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて中止が出ている。特別損失も計上しており、資本増強が事業の安定性を高めることが期待される。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. デジタルコンテンツ白書2020
     一般財団法人デジタルコンテンツ協会は、経済産業省商務情報政策局の監修による『デジタルコンテンツ白書…
  2. 「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」
     日本のマンガ・アニメ・ゲーム・特撮を題材にした企画展「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・…
  3. ぼくらの七日間戦争
     毎年フランスで開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭/MIFAは、新型コロナウィルス感染症の拡…
ページ上部へ戻る