テレビ東京のアニメが見放題 「あにてれ」が月額有料課金サービスを導入

配信

 テレビ東京は、自社の運営するアニメ情報サイト「あにてれ」を2017年4月1日(土)より大幅刷新する。なかでも毎月定額課金制のプレミア会員サービスの新規導入が目玉となる。月額700円(税別)を支払うと、会員だけの様々な特典を受けることが出来る。
 「あにてれ」はこれまでは、テレビ東京のアニメ番組のプロモーションの役割が強かった。しかし、人気番組をベースにしたファンに対する強力な求心力をビジネスとして積極的に活用する。

 有料会員の特典では、まずテレビ東京で放送中のアニメの見逃し配信が可能になる。また放送された作品はアーカイブ化され、こちらも見放題になる。同局のアニメには「NARUTO」シリーズや「弱虫ペダル」シリーズや、「遊戯王」シリーズ、「ポケットモンスター」シリーズ、『妖怪ウォッチ』など数多い。現在は見逃し配信を提供していない作品も少なくない。
 テレビ東京の全国ネットワークは、他の首都圏キー局に較べるとカバーする地域が限られている。新しい有料サービスには、大きなニーズがありそうだ。

 現在、国内には月額課金見放題の映像配信プラットフォームは、数多い。アニメ専門だけでも、dアニメストア、アニメ放題、バンダイチャンネルなどがある。
 そこで「あにてれ」は、プラスアルファのコンテンツでユーザー獲得のための魅力向上を図る。まず、「あにてれ」だけのオリジナル作品を用意する。すでに大人気となっている『けものフレンズ』のオリジナルコンテンツの配信が決まっている。アニメイベントの先行予約や招待も集客力を発揮しそうだ。
 今後も、放送作品の原作マンガの配信やアニメニュース掲載、さらに編成型チャンネル配信の追加も予定しているという。一般的な月額定額見放題の映像配信とは異なるポジションを目指すことになる。

 新サービスに向けたプロモーションも大掛かりで、かなり力が入った様子が伝わってくる。3月13日からは事前登録を開始した。
 さらに3月25日26日には、国内最大級のアニメ総合イベントAnime Japan2017のテレビ東京ブースで事前登録を実施する。また会場で登録して人に先着プレゼントを行う。
 配信サービスとアニメファンクラブのふたつの要素を取り込んだテレビ東京の独自戦略が、どのような力を発揮するのか。アニメの映像配信サービスの今後の在りかたに一石を投じそうだ。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る