エンタテイメント大手のセガサミーホールディングスが、5月13日に発表した2020年3月期通期業績が好調だった。連結売上高が3665億9400万円と前年比10.5%増となったほか、営業利益が276億4300万円(111.3%増)、経常利益が252億9600万円(237.5%増)。当期純利益は137億7500億円(421.3%増)と利益面での伸びが大きかった。
遊技機事業で大型タイトル『パチスロ北斗の拳 天昇』、、『P北斗の拳8覇王』がヒットになり増収増益を確保した。またエンタテインメントコンテンツ事業全体も好調だった。
アニメ事業は、エンタテインメントコンテンツ事業の映像玩具部門にあたる。アニメ製作のトムス・エンタテイメント、アニメーション制作のテレコム・アニメーションフィルム、CGアニメーションのマーザ・アニメーションプラネット、それに玩具のセガトイズなどが含まれる。
事業は堅調で、期間中の売上高は262億円で前年比7%増、営業利益も8%増の27億円だった。映像では映画の配分収⼊、動画配信収⼊などの計上が大きかった。アニメーション制作、また製作出資もする『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』が大ヒットになっている。このほか『それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫』、『ルパン三世 THE FIRST』を手がけた。
エンタテインメントコンテンツ事業全体も好調だ。アミューズメント施設向けの機器販売こそ減少したが、デジタルゲーム、パッケージゲームとも売上げを伸ばした。売上高は2477億4900万円(12.8%増)、営業利益は148億7400万円(50.9%増)だった。
とりわけ前年は赤字であったデジタルゲームは、前年実施した事業減損の反動もあり98億円の利益と大幅に反転した。主力新作タイトルは『北⽃の拳 LEGENDS ReVIVE』、『けものフレンズ3』であった。
パッケージゲームは、販売ソフト本数が前年の2344万本から2676万本に増加。『チームソニックレーシング』や『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』、『⿓が如く7 光と闇の⾏⽅』が新作の中心だった。複数の⼤型新作タイトル開発費の償却は進んだが、評価減を実施したことから利益は減少した。
21年3月期はデジタルゲームでは『Phantasy Star Online 2』北⽶版や『Re:ゼロから始める異世界⽣活Lost in Memories』、パッケージゲームでは『Total War Saga: TROY』、『HUMANKIND』に期待をかける。
セガサミーホールディングス2021年3月期の業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡⼤の影響から現時点で合理的な算定が困難として未定としている。合理的な開⽰が可能となった段階で公表する予定だ。