エンタテインメント大手セガサミーホールディングスが、2024年8月7日に2025年3月期第1四半期の決算を公開した。全体では連結売上高1047億5500万円(3.2%減)、営業利益193億4100万円(15.0%減)とスロースタートとなった。前年同期に大ヒットになった遊技機「スマスロ 北斗の拳」の反動が大きかった。
しかし映像事業単独では、売上高は59億円(28%増)、営業利益24億円(266%増)と好調だった。「ソニック」シリーズの映像作品の配分収入とロイヤリティ収入が大きかった。
セガサミーは新・中期計画の実現に向けて、今期より事業セグメントを変更している。前期までは映像事業はエンタテインメント事業分野のもと映像・玩具としてまとめられており、映像事業のみの動向が判りにくかった。今期からは玩具事業を切り離し、それをアミューズメント事業と統合した。
映像事業はトムス・エンタテインメントやテレコム・アニメーションフィルム、トムス・ミュージックなどで構成されている。さらにこれまでは営業外収益としていた「ソニック」シリーズの映像作品に関わる収入もこのセグメントに計上している。映像関連の事業トレンドが、これまでより把握しやすくなった。
セガサミーは通期では売上高235億円、営業利益45億円を見込む。第1四半期で営業利益が計画を上回るピッチで進んでいるが、第2四半期以降も期待がされる。
すでにシリーズ最大ヒットになっている劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の配分収入が第2四半期以降に計上される。またこちらもシリーズ最高の興行収入となっている映画『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』もある。
アニメではこのほか製作・出資作品で『範馬刃牙』、『SAKAMOTO DAYS』、『アオのハコ』を展開する。またライセンス作品では、Amazonプライムビデオ向の『アングリーバードと謎の島:ベイビーバードの大冒険』、『龍が如く~Beyond the Game~』、また映画では『Sonic the Hedgehog 3(原題)』、『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』などが今期中に控える。