新型コロナウィルス感染症拡大を受けて、国内外の映画・アニメ・コンテンツ関連見本市の中止や延期が相次いでいる。こうしたなかでITプラットフォーム事業などを手がけるがDMMは、アニメ業界に特化したオンライン展示会を開催すると発表した。
2020年6月下旬にオンライン上で、アニメ関連の商談と発表の場を提供する。参加企業はリアルなイベントと同様の新作ステージや商談ブースをバーチャルで儲ける。そのうえでミ-ティングや会議は、zoomなどを用いて実施する。出展者のほか事前に登録した個人が参加することが可能だ。出展企業の登録を5月19日に開始、6月5日まで受け付ける。入場参加企業と個人の受付登録は後日開始する。出展及び入場は、いずれも無料だ。
DMMは今回の試みは、新型コロナウィルス感染症の広がりによりアニメ業界で商談や発表の場がなくなっていることを理由とする。アニメ業界では3月以降「AnimeJapan」や「ライセンシング ジャパン」などコンテンツ関連のビジネス展示会が中止や延期となっているからだ。そうしたなかで企画・制作進行中の作品をアピール出来る場とのアイディアのようだ。
また出展企業は、アニメ制作会社やアニメ・音楽メーカ、放送局、映像配信会社のほか、出版社やゲーム会社、さらにイベント会社や舞台、広告宣伝、声優事務所、グッズメーカーなど幅広い業種を想定しているようだ。開催まで期間は短いが、日時など詳細など未発表なことも多く、今後のさらなる告知を待つことになる。
アニメ関連のビジネス見本市は国際的にみても数が多いわけでなく、リアルなイベントではAnimeJapanやキャラクター関係のライセンシング ジャパンなどに限られる。そうした点では、貴重な機会になりそうだ。
またアニメビジネスの商談は、映画・テレビも巻き込んだ秋のTIFFCOM、海外ではフランスのMIFAやMIP、香港フィルムマートなどでも活発に行われる。こうしたイベントは日本と海外のビジネスが中心になっている。
今回のDMMのオンライン展示会が、海外対応も視野に入れるのかが気になる点である。国内事業者同士が中心となれば、従来のイベント代替というよりも、むしろ新しいかたちの展示会を目指すことになりそうだ。
DMMはインターネットを軸にした多様なビジネスに進出しており、アニメ事業もそのひとつになっている。DMM picturesを通じたアニメ製作出資やライセンスマネジメント、コラボレーションなどにも積極的だ。そうした業界とのつながりが、今回のアイディアを生み出してとみられる。
アニメonline展示会
https://pictures.dmm.com/lp/anime-online-expo/