アニメ事業を中心に海外ビジネス展開を進めるテレビ東京は、さらなる国際展開に向けた組織再編を2020年4月1日付けで実施する。2月26日に発表された組織変更の一環として明らかにされた。
アニメや権利ビジネスを担当するアニメ・ライツ本部は、現在は「アニメ局」「ビジネス開発局」「コンテンツ事業局」「国際企画室」の3局1室体制となっている。ここに新たに「管理局」、さらに「国際事業室」と「中国事業室」が新設される。4局2室体制となり、業容はさらに拡大する。
今回、とりわけ注目されるのは、国際事業室と中国事業室の新設だろう。従来の「国際企画室」を国際事業室に改称し、傘下の国際企画部は廃止する。一方で、コンテンツ事業局傘下の「海外ビジネス部」を国際企画室の下に移動する。
また中国現地法人の「都愛漫」と「杭州都之漫文化創意有限公司」を統括した「中国事業室」が設けられる。事業の効率化や利益の最大化を目的とするが、テレビ東京の中国市場重視が反映されたかたちだ。
さらにコンテンツ事業局の「ビジネス管理部」とアニメ局の「アニメ管理部」を統合するのが、新設の管理局である。収支を一元化し、効率化と利益の最大化を目指す。
コンテンツ事業局の下には、「ドラマプロデュース部」が設けられる。こちらは国内外の配信会社に向けたオリジナルコンテンツの増加と、イベントなどの周辺ビジネスなどの放送外収益の開発も狙いにしている。
アニメ・ライツ本部とは別に、「制作局」でも新たに「クリエイティブビジネス制作チーム」を新設する。こちらも放送外収益を狙った地上波番組以外のコンテンツを制作するとしている。
テレビ東京の今後のビジネスで、「海外」と「地上波放送以外のオリジナル番組」が重視されているこyとを感じさせる2020年の組織変更になっている。