藤子不二雄(A)の人気マンガを原作にしたアニメ『忍者ハットリくん』が、インドでリブートすることになった。インド有力スタジオであるグリーン・ゴールド・アニメーション(Green Gold Animation)は、インド版『忍者ハットリくん』の新作シリーズの製作を発表した。
作品はデジタル制作を中心とした2Dアニメーションとなる。また制作にあたっては、テレビ朝日、そして日本で『忍者ハットリくん』のアニメーション制作をするシンエイ動画が協力をする。
『忍者ハットリくん』は1964年に藤子不二雄(A)がスタートしたギャグマンガ。伊賀の里から東京に修行のためにやって来たハットリくんとその友達になったケンイチらの日常と巻き起こる騒動を描く。
日本では1981年にテレビアニメ化、1987年までおよそ6年にわたり放送され全694話が制作された。長年にわたり愛される藤子不二雄(A)、そしてシンエイ動画の代表作である。
インドでは2006年に同国の各地域言語でテレビ放送されて以来、高い人気を誇ってきた。インドで最も人気のある日本アニメのひとつとされている。
視聴者からの高い支持もあり、2013年に現地企業リライアンス・メディア・ワークスによりインド版の新作シリーズが日印共同制作されている。これは日本でもインド逆輸入版として放送されるなど話題を呼んだ。
今回はその続編ではなく、同国を代表するグリーン・ゴールドがリブート作品として新たなインド版を制作する。海外で2度にわたり日本アニメの現地版が作られる珍しいケースとなる。
グリーン・ゴールドは、2000年代よりオリジナル作品に取り組むインドを代表するアニメーション制作会社である。コメディの『Chhota Bheem』といった大ヒット作を抱える。
ハイデラバードに本社を持ち、シンガポールやロサンゼルスにも拠点を持つ。作品はディズニーXDのやニコロデオン・インディアで放送され、『Kalari Kids』といったAmazon プライムビデオ向け作品もある。また『Chhota Bheem』を基に新たに制作中の『Mighty Little Bheem』のNetflix配信が決まっている。現地のメディアの報道によれば、新しい『忍者ハットリくん』もNetflixでの配信を目指しているという。