映像関連事業大手のIMAGICA GROUPは、5月9日に2024年3月期の通期連結決算を発表した。業績はほぼ前年並みで売上高は996億8400万円(5.9%増)、営業利益は39億2400万円(1.4%増)、経常利益は37億2700(2.5%増)といずれも微増だ。前年に特別利益があった当期純利益は27億7300万円と38.6%減となった。
こうしたなかで映画やドラマ・アニメ制作などの映像コンテンツ事業が、大幅な増収増益になっている。売上高は281億8600万円と19.8%増、営業利益は12億7600万円(137.4%増)だった。当初見込みを大きく超えている。
売上増加はグループ会社のロボットが制作する実写大型映画・ドラマの納品が続いたことが大きかった。劇場映画では『ゴジラ-1.0』、配信会社Netflix向けの『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』、『幽☆遊☆白書』が貢献した。『ゴジラ-1.0』は国内外で大ヒットとなり、その映像技術が世界的な注目を浴びた。今後の受注にもつながりそうだ。
アニメも好調で、CGアニメーションやテレビシリーズの受注が好調としている。さらに出版事業でもイマジカインフォスの刊行するライトノベル『薬屋のひとりごと』が、アニメ化の効果で大幅な増収になった。
アニメ関連では、期間中に新しい映像メディアとして「ライトアニメ」の事業を開始したのがトピックスだ。制作について大日本印刷 と業務協約を締結した。
ライトアニメは漫画素材を活用することで、低価格かつ短納期でアニメ映像を作るとしている。通常の10分の1のコストでアニメを制作出来るとしている。この6月より第1弾『まぁるい彼女と残念な彼氏』の放送を予定している。