2020年3月6日、東京都内のホテルにて、第43回日本アカデミー賞の授賞式が行われた。当日はすでに発表されていた各部門優秀賞の中から最優秀賞が選出され、この場で発表された。2019年公開映画(18年12月16日~19年12月15日国内公開)の最高峰との位置づけだ。
このうち最優秀アニメーション映画には、『天気の子』が選ばれた。『空の青さを知る人よ』、『名探偵コナン』、『ルパン三世 THE FIRST』、『ONE PIECE STAMPEDE』といった他の優秀賞作品から抜け出した。
『天気の子』関連では、作品の音楽を担当したRADWIMPSも最優秀音楽賞に輝いた。『天気の子』として2冠に輝いたことになる。
日本アカデミー賞は、国内映画の振興を目的に1979年に設立された日本アカデミー賞協会によりスタートした。協会員の投票により、毎年広いジャンルにわたり優秀作品を選び出す。アニメーション作品賞の歴史は新しく2007年が第1回、今年で14回目になる。
『天気の子』は、2016年に『君の名は。』を大ヒットさせた新海誠監督の待望の新作として、2019年7月19日に全国公開した。期待通りとして多くのファンの支持を集めて、2019年トップとなる140億円を超える興行収入で再び大ヒットとなった。日本アカデミー賞の受賞は、作品としても高い評価を示したかたちだ。
新海誠監督は前作『君の名は。』で最優秀脚本賞を受賞、優秀作品賞も受賞したが、最優秀賞は逃した。今回は作品賞としての初の頂点になる。
この他第43回日本アカデミー賞の主な最優秀賞は、次の通り。作品賞『新聞記者』、監督賞・武内英樹(『跳んで埼玉』)、脚本賞・徳永友一(『跳んで埼玉』)、外国作品賞(『ジョーカー』)。
また映画製作の現場を支えた人物を顕彰する協会特別賞4人のひとりとして、アニメーターの小田部羊一が選ばれた。1959年に東映動画(現東映アニメーション)に入社した小田部は、『太陽の王子 ホルスの大冒険』、『じゃりん子チエ』などを通じて、日本アニメの草創期から成長期を支えた。
日本アカデミー賞公式サイト
https://www.japan-academy-prize.jp/