日本アカデミー賞特別賞に「ONE PIECE FILM RED」音楽チームやアニメ美術・川本征平氏ら

アワード/コンテスト

 日本アカデミー賞協会は2023年1月11日に、第46回日本アカデミー賞の特別賞各賞を発表した。これは今後発表される各優秀賞、3月10日に発表される各最優秀賞に先立つものだ。
 このうち第46回特別賞には、年間興行トップとなった『ONE PIECE FILM RED』の音楽チームが選ばれた。特別賞は顕著な興行成績をあげた作品で、独自の企画性が際立つ作品を生み出した団体・人物に与えられる。対象を「音楽チーム」としたのは、劇中の歌姫のボーカルを務めたAdoなど音楽の魅力が作品のヒットに大きな貢献をしたためであろう。

 特別賞ではこのほか、映画製作の現場を支える様々な職能を讃える協会特別賞、長年の功績を顕彰する会長功労賞、さらに長年貢献してきた故人を顕彰する会長特別賞も発表されている。
 このうち協会特別賞4名のひとりとして、アニメーション美術背景の川本征平氏が選ばれた。川本氏は1938年生まれ武蔵野美術学校卒業後に、テレビアニメの美術や背景を務めた。69年にアニメーションの背景・美術のスタジオ有限会社アトリエロークを設立した。日本のテレビアニメ・アニメ映画の背景・美術スタジオの先駆的な仕事を手がけた。代表作には『森は生きている』、『宇宙皇子』、さらに「映画ドラえもん のび太の恐竜』などの初期の映画「ドラえもん」シリーズがある。
 このほか3名の協会特別賞は、カー・スタントの雨宮正信氏、装飾の小池直実氏、キャスティングプロデューサーの福岡康裕氏である。監督功労賞は伊藤俊也氏(監督)、加山雄三氏(俳優)、望月英樹氏(照明)の3名となった。

第46回日本アカデミー賞 特別受賞者
https://www.japan-academy-prize.jp/prizes/46_special.html

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る