松竹20年第3Q、映画事業好調で利益が躍進

ファイナンス決算

 2020年1月14日に発表された20年2月期第3四半期の松竹の業績が映画事業に支えられ好調だった。第3四半期までの売上高は737億6600万円(10.2%増)と二桁の伸びとなった。また営業利益は38億4000万円(32.6%増)、経常利益が、35億5700万円(51.1%増)、当期純利益は22億7500万円(58.3%増)と利益面で躍進した。

 特に好調だったのは、映画関連事業である。売上高が418億6900万円と前年同期比19.5%増となったことから利益が拡大し、営業利益は昨年の赤字から20億円の利益に転じた。
 配給作品では『ザ・ファブル』、『引っ越し大名!』が好調な成績を収めた。配給では4月のMOVIXさいたまのオープン、丸の内ピカデリーへのDolby Cinemaの導入が話題となり、劇場の稼働に貢献した。

 演劇事業の売上高は197億1800万円(1.1%減)、営業利益は2億3500万円(85.2%減)と減収減益である。歌舞伎座、新橋演舞場、大阪松竹座、南座など稼働した。
 不動産事業は売上高83億1100万円(5.4%増)、営業利益は37億3800万円(7.4%増)。主要賃貸案件の満室が続いており、利益に貢献している。

 松竹は近年アニメ映画の上映に積極的だが、2020年は『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(4月24日公開)、『サイダーのように言葉が湧き上がる』(5月15日公開)、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(7月23日公開)、『海辺のエトランゼ』(夏頃公開)を予定している。

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