「UFOロボ グレンダイザー」復活にサウジ企業協力、国際コンテストを実施


 永井豪が生み出す数々の作品の権利管理をするダイナミック企画は2022年8月26日に、往年の人気作品『UFOロボ グレンダイザー』の新プロジェクトをスタートすることを明らかにした。自社サイトのなかに特設ページを開設、「プロジェクトG」と題した企画を紹介して全容は2023年に発表するとしている。
 またYouTubeでは、永井豪氏が、「日本の最高のメンバーが結集してすごいものを作る」と語る動画も公開されている。国内外のネットユーザーから大きな関心を集めている。

 『UFOロボ グレンダイザー』は1975年から77年まで全74話がテレビ放送されたロボットアニメで、敵味方とも当時の子供たちに人気の高かった空飛ぶ円盤(UFO)をモチーフのデザインを取っている。『マジンガーZ』『グレートマジンガー』の世界観を引き継ぐ作品で、原作は永井豪とダイナミックプロ、アニメーション制作は東映動画(現東映アニメーション)が担当した。ダイナミック企画は本作の原作権の管理をしている。
 海外でとりわけ高い人気を博した作品としても有名だ。その範囲はフランス、イタリなどの南ヨーロッパから北アフリカ、中東にまで及ぶ。

 こうした経緯もあり「プロジェクトG」には、サウジアラビアの有力コンテンツ企業マンガプロダクションズも参加することを発表している。プロジェクトはこのほか日本の複数企業が参加するとしている。
 マンガプロダクションズは2021年夏にサウジアラビアの首都リヤドのイベントでも紹介し、これが大きな話題を呼んでいる。さらに今回の発表に合わせて、マンガプロダクションズは国内外のアーティストを対象とした「円盤獣」のコンテストをグローバル規模で実施する。コンテストは敵キャラのUFO型乗物を再映像化するというものだ。
 マンガプロダクションズはサウジアラビアの実力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子系のミスク財団の保有するコンテンツ企業である。これまでに東映アニメーションと共同制作する同国初のアニメーション映画の制作や、ゲーム会社SNKの筆頭株主になるなど日本コンテンツへのビジネス進出に実績がある。新プロジェクトの世界展開でも大きな力を発揮しそうだ。

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