映像産業振興機構(VIPO)は「地域発コンテンツ海外流通基盤整備事業」の一環として、平成27年度に地域コンテンツの権利関連情報をデータベースとして構築する。その各分野の事業者として、5企業・団体を決定した。
データベースが作られるのは、主に6分野となる。このうち[映画]をユニジャパンが、[テレビ番組]と[ゲーム]をIMAGICA、[アニメ]と[キャラクター]を日本動画協会、そして[音楽]は融合研究所が担当する。さらにどの分野に該当しないものは、角川アスキー総合研究所の担当となる。
「地域発コンテンツ海外流通基盤整備事業」は、国内地域発のコンテンツを海外に展開する目的で経済産業省が平成27年度補正予算にて実施している。年度予算は約66億9000万円だ。
前年度まではJLOPの愛称で知られたコンテンツのローカライズ支援や、海外向けのプロモーションが中心となっていた。今年度はこれを継続するだけでなく、JLOPで対象になった作品を含めたデータベースの構築を加えた。
JLOPでは、これまで数多くの海外展開支援をしてきた。アニメやテレビ番組、映画の翻訳などローカライズ、国内外の国際見本市、イベントを通じた作品紹介などを行っている。
しかし、事業内ではコンテンツを海外に紹介したところで活動が途切れていた。そこでより継続的な事業とするために、コンテンツを具体的なビジネスに結ぶつけるためのデータベースを構築する。情報を集約し、提供することで、著作権利用の円滑化、ビジネスマッチングを活発にする。
事業全体はVIPOが運営するが、それぞれの分野で実績のある企業・団体がデータ化にあたる。今後はデータベースを基にした、関連企業の海外展開やインバウンドによる観光促進を目指す。