2019年8月9日に東映系で全国公開した劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』が、世界2大映画市場の米国と中国で相次いで公開する。グローバルで人気の高いシリーズだけに、ファンからも歓迎されそうだ。
『ONE PIECE STAMPEDE』は、劇場シリーズ第13作、日本では興行収入53億円を超える大ヒットになった。2016年公開の前作『ONE PIECE FILM GOLD』を上回る。
米国公開は、これまでも北米でシリーズを担当してきたファニメーションが配給する。10月24日から31日までの一週間あまり、ファンのニーズに応えた細やかな上映を目指す。一方中国は10月18日から『航海王:狂熱行動』のタイトルでの上映となる。
ここ数年、アジアや北米を中心に日本の劇場アニメの現地公開が着実に増えている。なかでも日本公開から現地公開までの期間が短くなる傾向が強まっている。
熱心なファンはインターネットなどで最新情報を国境を越えて知るようになっている。日本との公開時差を縮めることで、海賊版の広がりを抑える効果も期待出来るだろう。また興行収入の伸びも期待出来る。
前作『ONE PIECE FILM GOLD』は、北米では今回と同じファニメーション配給で2017年1月に公開された。しかし興行収入は42万3000ドル(約5000万円)とやや伸び悩んだ。2019年は『ドラゴンボール超 ブロリー』の大ヒットがあるだけに、さらに数字を伸ばしたいところだろう。
公開にあたっては英語字幕版と英語吹替え版の2バージョンを用意して、異なるニーズに応える。10月24日、29日、31日に米国で、25日と11月5日にカナダで上映する。吹替え版は米国では10月26日と30日、カナダでは10月28日と11月8日だ。
中国でも前作『ONE PIECE FILM GOLD』は、2016年11月に公開されている。こちらの興行収入は1億700万元(約16億円)。堅調な数字ではあるが、「ドラえもん」シリーズや「名探偵コナン」シリーズにはやや引き離されている。中国市場でもまだ伸びる余地はありそうだ。