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アニプレックス、スマホ向けゲーム自社共同開発「まどか☆マギカ」の世界観で
- 2016/10/1
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2016年9月30日、アニプレックスはスマートフォンゲーム『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の開発を発表した。人気アニメシリーズ『魔法少女まどか☆マギカ』の世界観をコンセプトにした作品で、2017年春の配信を予定している。スタートまでにまだ半年ほど期間があるが、告知のあった30日には早くも公式サイトオープンし、事前登録の受付を開始した。
ゲームはiOS/Android 向けアプリでの展開となる。基本プレイは無料で、一部アイテム課金をするスタイルだ。アニプレックスは、これをf4samuraiと共同開発する。f4samuraiは野村総合研究所出身のメンバーが2010年に立ち上げたゲームアプリ開発などのベンチャー企業で、『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-』や『アンジュ・ヴィエルジュ ~ガールズバトル~』などのヒットタイトルを開発した。『オルタンシア・サーガ』では海外展開もしている。
『魔法少女まどか☆マギカ』は従来の魔法少女アニメの手法を逆手に取ったスタイルで、魔法少女になることを選ばれた少女たちの戦いをハードに描いた。2011年にテレビ放送され大ブームを巻き起こし、その後3本の劇場アニメが作られた。現在も根強い人気を持ち、新たなシリーズ展開を望むファンも多い。
そんなファンにとって『マギアレコード』は、待望の作品となる。本作ではこれまでのアニメのストーリーをなぞるのでなく、同じ世界観で新たなる魔法少女たちの様々な物語が描かれるとしているからだ。新キャラクターは、『魔法少女まどか☆マギカ』でキャラクター原案を務めた蒼樹うめが描き下ろした。同様に魔女原案もアニメに参加した劇団イヌカレー(泥犬)が、オープニングもアニメーション制作のシャフトが担当している。もうひとつの「まどか☆マギカ」と言えるほどの充実ぶりである。
今回注目されるのは、アニプレックス自身が共同開発者となっていることである。人気アニメを題材にしたスマートフォンゲーム向けアプリは数多いが、現在はほとんどはゲーム会社が製作委員会からライセンスを受けたものである。アニメ製作会社が自ら開発に参加することは珍しいが、『マギアレコード』ではアニプレックが開発に加わることでゲームの密度と完成度が大きく高まることが期待される。
アニプレックスは、2015年夏に配信をスタートしたスマートフォン向けゲーム『Fate/Grand Order』でもこうした取り組みをしている。『Fate/Grand Order』では、アニプレックスとノーツ、ディライトワークスと共に事業を行った。丹念に作り込まれたゲームは大ヒットし、アニプレックス、その親会社であるソニー・ミュージックエンタテインメントの業績を大きく押し上げた。
アニメ製作会社自身によるアプリ開発はコストもかかり、新たな領域となればビジネスのハードルも高い。一方で作品の世界観への理解とアニメーション制作スタッフとの距離の近さから、より原作に寄り添った内容が実現できる。それはファンの満足度を高め、ヒットの可能性を高める。
そして、ヒットした時の利益は他の二次展開ビジネスと比べても大きい。『マギアレコード』は、そんな環境のなかでの挑戦だ。『Fate/Grand Order』に続く、ヒットを生み出せるのか?それはアニメとアプリゲームのビジネスの今後にとっても、見逃せない。
スマートフォンゲーム「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」
http://magireco.com