2019年9月17日に北米公開した劇場アニメ『プロメア』が堅調な動きとなっている。公開から3週間目に入っている10月3日までの累計興行収入が116万ドルに達し、日本円で1億2000万円を超えた。
北米の映画興行としては必ずしも大きくないが、北米で公開された日本アニメでは歴代20位に入る。2019年に北米公開されたなかでは『ドラゴンボール超 ブロリー』に続く第2位だ。また米国、ヨーロッパ、アジアのアニメーションを広く手がけるGKIDSの配給作品でも、『ミライの未来』、『コクリコ坂から』、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』などを超えて歴代2位となった。これより上は『メアリと魔女の花』だけである。
『プロメア』の上映は、近年日本映画に多いまとまった数の劇場で数日だけ上映するイベント型に、GKIDSが長らく得意としてきた主要都市で細かく巡回していく草の根型の興行を組み合わたものになった。まず9月17日、19日に700スクリーンで全米で一挙上映し、その後は30館から50館規模で上映を続ける。
これにより単日で9月19日は全米興行収入第3位の快挙となった。同時に1スクリーンあたりの売上げで9月17日には第1位、19日は第3位、以降も1週間にわたりベスト10を維持した。上映劇場はいずれも活気に満ちたものになったはずだ。一般上映は10月第1週以降からスタートする劇場も少なくなく、最終的な興行収入はまだ伸びそうだ。
北米公開に伴って米国の有力メディアの批評も出てきている。こちらも堅調だ。海外批評サイト情報の「METASCORE」によれば主要メディアのレビューは現在7媒体、全てがポジティブな内容だった。
なかでもロサンゼルスタイムズ、ヴァラエティ、IGN、The WRAPでは80点レベルの高い評価としている。いずれもかなりの有力メディアだけに、作品の今後の展開にもよい影響がありそうだ。