大手出版社の講談社は、ライセンス活用を海外に向けて紹介するサイト「Kodansha Licensing Website by C-station」を発表した。サイトでは、講談社の国際ライセンスに関する情報を英語で提供する。
講談社によれば、動画配信の普及により日本アニメに気軽に触れられる環境が整ったことで、現在日本のマンガやアニメは世界中にファンを抱えている。その関連市場は年々拡大している。またそれに合わせて人気マンガとのコラボレーションを希望するグローバル企業が増え、マンガやアニメを活用した施策へのニーズも増加した。
講談社も『進撃の巨人』や『ブルーロック』、『攻殻機動隊』といった人気の高い作品を多数取り扱っているが、グローバル企業によるこれらの作品活用への関心が高まっているという。「Kodansha Licensing Website by C-station」は、こうした企業のニーズの講談社の窓口としてライセンシング情報を提供する目的で立ち上げられた。
サイトでは、特に人気の高い12作品をまず紹介する。『進撃の巨人』や『ブルーロック』、『カードキャプターさくら』、『はたらく細胞』、『FAIRY TAIL』、『頭文字D』、『シャーマンキング』、『可愛いだけじゃない式守さん』、『転生したらスライムだった件』、『攻殻機動隊』、『七つの大罪』、『東京卍リベンジャーズ』である。それぞれにタイトル、あらすじ、現在マンガが出版されている地域/国、アニメが放映されている地域、さらには作品と親和性の高いキーワードを掲載する。
もうひとつ新しい試みは、マンガ作品の広告宣伝や商品化の事例をビジュアルで掲載していることだ。事例を詳細に説明するだけでなく、作品とコラボレーションした企業名や施策概要なども紹介する。
マンガやアニメと企業、商品とのコラボレーションは、現在、日本では広く実施されている。ビジネスとしても巨大市場だ。しかし海外ではこうした試みはまだ始まったばかりで、十分にニーズに応えていない。今後成長の余地の大きなマーケットとも指摘される理由だ。
サイトで事例を紹介することで、新たなライセンスを活用した促す試みと言っていいだろう。それは新たな市場の開拓にもつながるはずだ。
さらにサイトでは、マンガ活用のフローやおすすめ作品、ライセンス手数料、個人でのライセンスの使用可否などのよくある質問とその回答も掲載する。海外への積極的なアプローチは、グローバルなマンガ作品のライセンス活用への講談社の意欲の高さも示していそうだ。
「Kodansha Licensing Website by C-station」
https://licensing.kodansha.com/