8月1日に発表されたテレビ東京ホールディングスの2020年第1四半期決算は、連結決算で売上高はほぼ前年並みの356億2900万円(0.9減)だった。
一方で営業利益は5億1100万円(64%減)、経常利益が5億3600万円(62%減)、当期純利益は1億300万円(86%)と、利益面での落ち込みが大きかった。広告市況の低迷の低迷が影響したほか、放送・配信向けコンテンツの制作費、アニメやライツを獲得する原価が増加したことも響いた。
こうしたなかでアニメ事業は海外を中心に依然好調を維持している。第1四半期だけで売上高は56億500万円(8.9%増)だった。『NARUTO』の配信とゲームが中国を中心に好調を維持している。また『BORUTO』、『ブラッククローバー』の売上げも伸びている。
アニメ以外のコンテンツ事業も5.2%増の15億3900万円と伸びている。配信向けドラマでは『癒されたい男』、『電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019-」を手がけて、『孤独のグルメ』、『ゴッドタン』で追加印税があった。映画は『日日是好日』、ビデオグラムでは『アウトレイジ最終章』が貢献した。
ライツ事業全体では75億円(8.6%増)になる。これを受けて通期業績予想ではアニメ事業は200億円を超える202億9200万円(4.7%増)、ライツ事業全体は290億1400万円(6.8%増)を見通す。
このほかアニメ関連ではアニメ専門チャンネルのAT-Xが売上高13億9100万円、前年同期比で4.1%増である。加入者は引き続き減少しているが、広告関連の売上高が増加した。
テレビ東京ミュージックでは、『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌を中心に楽曲の二次使用の印税収入が順調だったとしている。