創業120年を超える日本有数のエンタテインメント企業が、最先端のテクノロジーとの融合を目指したビジネスに乗り出す。映画・演劇事業の松竹は先端技術を活用したエンタテインメトの創出する新会社ミエクルを2018年5月に設立、このほど本格的にスタートした。
ミエクルは「Entertainment×Technology」をコンセプトにした企業だという。特にVR、AR、MR、さらに人工知能(AI)の研究成果をエンタテイメントに応用することを目指す。
会社設立にあたっては、研究開発ベンチャー企業カディンチェ、そして元陸上選手の為末大氏の株式会社侍が参加する。出資は松竹が51%、カディンチェが39%、そして侍が10%。過半数を松竹が保有するがベンチャー企業2社の協力を積極的に取り入れる。
松竹はこれに先立ってすでに先端的プロジェクトを開始している。松竹ならではの試みでは歌舞伎のVR化がある。伝統と最先端がまさに結びつくかたちだ。
さらにVRとお笑いをつなぐコンテンツ、Vtuberの開発、松竹が過去20年手がけてきた「松竹お化け屋敷本舗」の VR 化、観光VRの制作、スポーツコンテンツの取り組みなど多くの企画を持つ。
松竹に限らず国内のエンタテイメントは、目まぐるしく変る時代の流れ、技術の進歩についていこいうとベンチャー企業やベンチャー予備軍との連携を強めることが増えている。ビジネスコンテストやインキュベーションにも積極的だ。そうした中で老舗の松竹がどのような成果を見せるかは、関心を呼びそうだ。
ミエクル(Miecle Inc.)
http://www.miecle.com