アニメ製作のプロダクション I.Gが、VRコンテンツの制作で講談社、NTT ぷららと手を組む。2019年6月4日、プロダクション I.Gは3社合同で、アトラクション向けのVR コンテンツを共同開発すると発表した。
映像制作でクリエイティブとクオリティーで定評のあるプロダクション I.G、人気作品を多く抱える講談社、そして通信の先端技術を持つNTT ぷららが、それぞれが得意とするものを出し合う。異分野企業の協力で、これまでにないコンテンツを創出する。
まずは東京・お台場のダイバーシティ東京 プラザにあるVR アトラクション施設「hexaRide」向けのコンテンツを制作する。講談社が持つ『攻殻機動隊』、『進撃の巨人』などを題材にする予定だ。hexaRideは、2018年2月に台湾のBROGENT、電通、そして講談社のライツ事業の協力で設立された。
プロダクション I.Gはアニメーションビジネスの環境が急激に変る中で、現在様々な事業への進出を強めている。そのひとつが新時代の映像技術であるVRだ。これまでも『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』、そして「hexaRide」向けにも『攻殻機動隊 GHOST CHASER』、『進撃の巨人 崩落の塔』を制作している。ここにさらにNTT ぷらら が加わることで、コンテンツの高度化を目指すことになりそうだ。
NTT ぷららは、2019年にはNTTドコモの子会社となった。ドコモグループの映像・配信事業部門子会社として役割を期待されている。
またそれより先、2018年5月にはプロダクション I.Gと資本業務提携をし、第4位の大株主となっている。今回の共同の取り組みはドコモグループの映像配信事業の強化の一環ともいえる。将来的には開発コンテンツのフランチャイズや配信事業での活用も視野に入っているかもしれない。どんな作品がここで生まれるのか、新時代のコンテンツとしても気になるところだ。