世界ヒットを目指す作品を ポリゴン・ピクチュアズと加・ネルバナが開発協力

ポリゴン・ピクチュアズと加・ネルバナ

 CG・デジタルアニメーション制作のポリゴン・ピクチュアズが、カナダの番組製作会社ネルバナ(Nelvana)と子供向けのアニメーション企画開発で協力する。2023年5月3日、ネルバナの親会社であるメディアグループのコーラス・エンタテインメント(Corus Entertainment)が、両社の共同開発締結を発表した。
 この共同開発に基づいて、ポリゴン・ピクチュアズは日本発のアニメ作品を創り出す。ネルバナはこれまでにも「爆丸」シリーズや「ベイブレード」シリーズ、『カードキャプターさくら』といったアニメ作品で日本との協力した経験がある。そうしたヒット作のトラックレコードを活用して、グローバルなヒット作を目指す。
 開発作品は、特には若年層向けに集中する。すでにある日本コンテンツの活用と同時に、新しいライフスタイルや出版、デザインなどを念頭に置く。

 コーラスはカナダを代表するメディアエンタテイメント企業で、複数の放送局、配信プラットフォームを経営し、メディア関連の企業グループを形成する。ネルバナもそのひとつで、設立は1971年と長い歴史を持つ。これまでアニメーションと実写で子供向け番組を製作してきた。特にアニメーション番組でよく知られており、現在は『きかんしゃトーマス』がなどの代表作がある。
 またこれまでも日本との協業の経験が豊かだ。世界的にヒットした「ベイブレード」シリーズ、「爆丸」シリーズなどで共同製作をしている。

 ポリゴン・ピクチュアズは、1983年創立とこちらも長い歴史を持つ。ディズニーやNetflixといった米国の大手エンタメ企業との協業でグローバルビジネスの経験が豊富だ。同時に日本国内ではシリーズ作品や劇場アニメでお馴染みでもある。
 ネルバナはポリゴン・ピクチュアズと手を組むことで、いま世界で人気の高い日本アニメスタイルのテーストとグローバルビジネスを念頭にした作品開発が可能になる。ポリゴン・ピクチュアズはビジネスパートナーの選択肢を増やすことで、ビジネスの幅を広げることになる。

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