大ヒット、スマホアプリゲーム「Fate/Grand Order」をアニメ化 年末に長編TVスペシャル

『Fate/Grand Order ‐First Order‐』

TYPEMOONの生み出した伝奇ストーリー「Fate」シリーズの新たなアニメ化が発表された。これまではPCゲームや小説からの映像化であったが、今回は2015年7月30日にリリースされたスマホアプリゲーム『Fate/Grand Order』を長編作品『Fate/Grand Order ‐First Order‐』として映像化する。
作品はテレビシリーズや映画ではなく、テレビ向けの長編アニメとなり、2016年暮れにテレビスペシャルのかたちで放送する。長編テレビスペシャルは劇場映画クラスをまるまる一本テレビで放送することになり、制作コストもかかる贅沢な作品だ。アニメ製作のアニプレックスは、近年、継続的に年末にこうした大作の放送を実現している。2016年は、これがファンから高い支持を受ける「Fate」シリーズからとサプライズになった。

「Fate」シリーズは、クリエイター集団TYPE-MOONが、2004年にリリースしたPCゲーム『Fate/stay night』から始まっている。カルト的な人気を博した本作は、ゲームだけでなく、小説、マンガ、アニメなど様々な数え切れないメディア展開を繰り広げる大ヒットシリーズに成長している。
アニメでは、2011年の『Fate/Zero』、2013年からの『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』、2014年の『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』と近年もヒット作が相次ぐ。今回の映像化にあたっては、新鋭アニメスタジオのLay-duceがアニメーション制作を担当するのも注目される。監督は『HEROMAN』、『GOSICK -ゴシック-』などを手がけた難波日登志。

ゲームの『Fate/Grand Order』は、これまでの「Fate」シリーズに登場した英霊(サーヴァント)が数多く登場するなど、シリーズ全体から派生したかたちとなっている。それが今度はアニメとして新展開するのは、メディアミックス時代らしい取り組みだ。
スマホアプリからのアニメ化は近年少なくないが、『Fate/Grand Order』では原作を管理するノーツ、アニメ製作会社のアニプレックスがディライトと共同で開発・運営に参加している。アニメ製作会社がスマホアプリのビジネスに直接関わることは珍しく、関心を集めていた。
アプリの国内のダウンロード数は1年余りで700万を突破した。2016年秋からはライセンスアウトされた中国版もスタートした。新たなアニメビジネスは大成功になっている。
そしてアニメ化となれば、ゲームもさらに盛り上がるだろう。今回のタイトルには「First Order」の文字が含まれる。今後の展開も期待させるのに十分で、まだまだビジネスは拡大しそうだ。

アニメ『Fate/Grand Order –First Order-』
公式サイト http://anime.fate-go.jp/

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