
2026年3月2日、KADOKAWAとアニプレックスは、共同出資の映画配給会社ANIMEC(アニメック)の設立を発表した。ANIMECはアニメ映画に特化して、配給営業さらに配給宣伝も手がける。両社の持つ映像ビジネスのノウハウを合わせることで、最適な公開戦略を立てて作品の最大限価値の実現を目指す。
資本金は1億円、本社はアニプレックスほかソニー・ミュージックグループが拠点を構える千代田区六番町となる。また代表取締役会長にはアニプレックスの執行役員常務である清水博之氏が、執行役員社長にはソニー・ピクチャーズで映画ビジネスが豊富な堀内啓氏が就任した。
国内映画配給では東宝が半分以上のシェアを持つほか、東映や松竹など老舗映画会社の存在感が大きい。新規参入のハードルが高い市場とされてきた。
一方で、近年盛り上がる劇場アニメの配給では、中小規模公開の作品を中心にアニプレックスやバンダイナムコフィルムワークスなどアニメ関連会社が映画会社を通すことなく自社配給するケースが増えている。宣伝などで実写映画と異なる独自のノウハウも必要なジャンルであることも理由だ。また自社が手がけることで、興行収入の10%前後とされる配給手数料を自社の収入に出来ることもメリットだ。
KADOKAWAはもともと大映や日本ヘラルドなどの映画製作・配給会社の事業を引き継いでおり、自社配給ノウハウを持つ。また「角川ANIMATION」ブランドでアニメに特化した配給もしてきた。アニプレックスも小規模公開の自社配給だけでなく、近年は劇場版「鬼滅の刃」シリーズでも東宝と共同配給をするなど配給事業の拡大を続けている。
今回の発表では業務をアニメ映画の配給営業と配給宣伝に特化とするだけでなく、全国規模の劇場公開からTVアニメの特別上映までとしている。幅広い作品、上映形態を実現することで、今後はより大きな配給事業を目指す狙いがありそうだ。
ソニーグループは2025年1月に500億円でKADOKAWAの株式を追加取得、事実上筆頭株主となり、資本業務提携を発表している。エンタメジャンルでの協業が期待されたが、今回の共同事業は資本業務提携の最も大きな動きとなる。両社の今後のさらなる連携が期待される。










