世界最大のアニメーション映画祭で自身のアニメ企画を売り込む、そんなチャンスが掴めるかもしれない。映像産業振興機構(VIPO)は、このほどアヌシー国際アニメーション映画祭で併催されるマーケットMIFAで実施されるピッチセッション「SHOOT THE BOOK ANIM’」への日本からの参加者募集を開始した。
「SHOOT THE BOOK ANIM’」は2018年にスタートした新たな企画ピッチセッションで、小説からのアニメーション化に特化するユニークなもの。プロデューサー向けのピッチとビジネスパーソンとの商談の機会が与えられる。
2019年は全部で10企画のピッチを予定するが、そのうちひとつが日本枠となる。VIPOがこの選抜を行う。
エントリーを出来る企画は、原作が小説であること。かつ海外でのアニメーション化における権利関係が全てクリアできることが条件になる。また原作は小説に限定されており、コミックやマンガは含まれない。
さらに6月12日に現地で実施するピッチ、商談会に参加し、通訳なしでの英語ピッチ、資料作成ができることが条件となる。1名分の渡航費、3泊程度の宿泊費をVIPOが負担する。短期間での準備は大変であるが、海外ビジネスの大きなチャンスになることを考えると、かなり魅力的なプロジェクトと言っていいだろう。
応募は2019年4月19日13時までに、VIPOのサイトからエントリシートをダウンロードしてメールで送付する。結果は1週間程度で連絡するとしている。
アヌシー国際アニメーション映画祭は、毎年6月にフランスで開催される。世界でも最も知られるアニメーション映画祭として注目を集めている。
各国からトップクラスの作品が集まり上映されることで注目が高いが、アヌシーの役割は映画祭だけでない。同時期に併催される国際見本市の役割が近年ますます大きくなっている。すでに完成した作品だけでなく、企画マーケットも活発だ。
「SHOOT THE BOOK ANIM’」は新しい試みであるが、常に有力な原作を求めるアニメーション業界では関心を集めそうだ。また他のグローバルな企画と並ぶことで、参加者の企画にも説得力が出るに違いない。
「SHOOT THE BOOK ANIM’」
https://www.vipo.or.jp/news/21274/
主催: SCELF (Société Civile des Éditeurs de Langue Française)
日時: 2019年6月12日(水)
会場: MIFA 3F Verdi(アヌシー国際映画祭併設マーケットMIFA内)