マンガ家・北条司氏のヒット作『シティーハンター』が、中国で実写映画化されることが決定した。2016年10月11日に、マンガ出版・著作権管理のノース・スターズ・ピクチャーズ、そして讀賣テレビ放送から発表された。
ノース・スターズ・ピクチャーズは、讀賣テレビ、そして中国・上海に本社を持つ2社、上海海日宸宇形象創意発展有限公司と上海華厳文化芸術有限公司の間で中国語版の実写映画製作権に関するオプション契約を締結したとしている。映画は2018年12月以降の中国全国での公開を目指している。
『シティーハンター』は、1985年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて北条司が連載を開始したヒット作だ。凄腕の始末屋(スイーパー)シティーハンターである冴羽リョウと、そのパートナー・香の活躍を描くアクション作品である。超一流の腕を持ちながら美人には弱い冴羽リョウと香のコメディたっぷりのストーリーも人気の秘密となっている。
1987年よりテレビアニメ化もされ、読売テレビ・日本テレビ系列にて放送された。マンガ、アニメ共、海外でも人気が高く、世界累計発行部数は5000万部を超える。1993年にはジャッキー・チェン主演にて香港で映画化、2011年にはイ・ミンホ主演で韓国にてテレビドラマ化された。今回はこれに続く実写映像化である。
映画化にあたっては、『ポリス・ストーリー3』『ライジング・ドラゴン』の唐季礼がエグゼクティブプロデューサーとして製作の総指揮を執る。脚本は『DETECTIVE CHINA TOWN』の程佳客、そして中国の代表的な人気俳優の黄暁明が主演する。
企画・プロデュースは上海華厳文化芸術有限公司が担当。同社は2003年に上海で設立後、映画やドラマなどの制作を手掛けてきた。上海海日宸宇形象創意発展有限公司は2006年設立で、音楽アーティストのマネジメントやイベントの企画や運営を行う。
またノース・スターズ・ピクチャーズは、「週刊少年ジャンプ」の編集長を務めた堀江信彦氏が2004年に設立したマンガ関連の事業会社で、「月刊コミックゼノン」を発行するほか北条司氏、原哲夫氏らのマンガ家の著作権管理、運営、さらに事業開発なども手がける。近年、中国企業による日本コンテンツの映像化権が活発化しているが、権利者と直結することでいち早いビジネス化つなげたと見られる。