米国カリフォルニア州バークレイにあるアニメーションスタジオのトンコハウスを知っている人は、そんなに多くないかもしれない。しかし米国アカデミー賞短編部門ノミネート『ダム・キーパー』や、Huluで配信、NHKで放送された『ピッグ 丘の上のダム・キーパー』の制作スタジオと言えば分かる人も多いだろう。
トンコハウスは、ピクサー出身の2人のアーティスト、堤大介とロバート・コンドウが2014年に設立した。米国と日本を股にかけ、積極的に活動する独立系スタジオだ。暖かさを感じさせる映像づくりとキャラクターたちが特長になっている。
そのトンコハウスが4月27日から、東京・EJアニメシアター新宿にて新たなプロジェクトに挑戦する。世界中の良質のアニメーションを集めた「トンコハウス映画祭」を一ヶ月にわたり開催する。
映像作品を楽しむだけでなく、ワークショップやコマ撮りアニメの体験、トークイベントを実施。さらに会場にトンコハウスのスタジオを再現した「スタジオトンコカフェ」を設けるなどアニメーションの世界を体験するものとなる。海外アニメーションを知るよい機会にもなりそうだ。
開催に先立って、トンコハウスは2019年2月22日より Makuakeにてクラウドファンディングを開始した。映画祭でより充実したプログラムを実現するためのものだ。
クラウドファンディングの特長は、期間中のプログラムの先行予約が多くあること。堤大介とロバート・コンドウらトンコハウスのスタッフが参加するワークショップやアニメーション講座などが用意されている。
このクラウドファンディングが、開始直後から大人気を呼んでいる。募集スタートからわずか30分で目標金額300万円を達成。半日後には目標の1.5倍を超えた。
アーティストにオリジナルアートを描いてもらうものや、スケッチワークショップといったリワードには早くも在庫切れになったものも多くでている。ただし支援金が集まれば新たな企画や追加のリターンも検討中としている。現在あるリワードプランと合わせてまだまだ目が離せない。
今後発表される、映画祭の上映プロクラムも楽しみにしたい。「トンコハウスのはじまり」、「ピッグも夢みるコマ撮りアニメ」、「未来の子供たちへ」、「世界で注目を浴びるトンコのお友達」をテーマに10本以上を予定している。
これまでの映画祭、特集上映と異なった切口は、映画業界やアニメ業界からも注目を集めそうだ。
トンコハウス映画祭とスタジオトンコカフェ
https://www.makuake.com/project/tonkohousejapan/
日程: 2019年4月27日~5月26日(予定)
会場: EJアニメシアター新宿
主催: トンコハウス/KADOKAWA