国内通信カラオケ企業トップの第一興商は、12月1日に2017年に最も歌われたカラオケランキングを発表した。このうちアニメ関連楽曲では、RADWIMPSの「前前前世 (movie ver.)」が1位となった。また総合1位は星野源の「恋」であった。
ランキングは、第一興商が提供する業務用通信カラオケDAMで歌われた回数を集計したもの。DAMはこの分野で国内シェア1位となっている。2017年はまだ12月を残しているため2018年1月に確定版を改めて発表する。
アニメ1位となった「前前前世 (movie ver.)」は、2016年8月に公開された映画『君の名は。』の主題歌である。昨年は3位であったが、映画公開から日が経ったにもかかわらず1位を獲得と人気の高さを示した。また同じ映画『君の名は。』で用いられた「なんでもないや(movie ver.)」も、新たに5位にランクインした。
アニメ1位の「前前前世 (movie ver.)」は総合ランキングでも3位、歌手別ではRADWIMPSが1位。アニメとアーティストの人気が相乗効果となっていることが分かる。
アニメ楽曲は、前年1位であった「ひまわりの約束」秦基博(『STAND BY ME ドラえもん』)が2位、さらに3位以下は「残酷な天使のテーゼ」高橋洋子(『新世紀エヴァンゲリオン』)、「シュガーソングとビターステップ」UNISON SQUARE GARDEN(『結界戦線』)と続く。
ベスト10のうち8曲が前年もランキングしている。カラオケでのアニメ楽曲は定番が好まれることが分かる。
新しい動きを掴むのであれば、2017年発売楽曲のランキング動向が注目される。ここでもアニメの存在感は大きい。映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌に起用されたDAOKO × 米津玄師の「打上花火」が2位、ここでも話題作と人気アーティストのコラボレーションが人気を大きくしている。
一方、アニメ人気が楽曲に波及したのは、5位の「ようこそジャパリパークへ」(どうぶつビスケッツ×PPP)。2017年1月から3月にテレビ放送され、話題作になった『けものフレンズ』のオープンングテーマである。『けものフレンズ』の人気の高さを示す結果だ。
アニメ楽曲では『ひまわりの約束』(5位)、『残酷な天使のテーゼ』(9位)も、総合トップ10に喰い込んだ。
総合トップは星野源の「恋」だったが、星野源は2017年にはアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の主人公・先輩役の声優でも活躍した。さらに2018年には、3月公開の劇場アニメ『映画ドラえもん のび太の宝島』の主題歌の挿入歌を2曲書き下ろすことが決まっている。来年のランキングでは、こちらが台風の目となりそうだ。