ゲームやアニメのエンタテイメント企業ブシロードが、舞台領域の事業強化を狙い株式会社劇団飛行船と資本業務提携をする。ブシロードは劇団飛行船の100%出資の親会社ソプラティコの株式14.5%を同社の株主である大場隆志氏より取得する。譲渡価額は3億3350万円。
ソプラティコへの出資を機に、両社は舞台エンタテイメントにおいて包括的な協力体制を築く。ブシロードの持つ作品の舞台化の強化のほか、他社作品の舞台化や舞台発の作品展開も目指す。
ブシロードは『カードファイト!! ヴァンガード』や『BanG Dream!』、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』といった人気作品で急成長している。作品をアニメ、ゲーム、音楽、イベント、商品化など多角的に展開するのを得意としている。
近年、急成長が続く舞台はそのひとつで、これまでもいくつもの公演を実現してきた。なかでも『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は、舞台発のオリジナル作品である。今回の提携で、さらにこの分野での成長を狙う。
劇団飛行船は、1966年設立の児童向け演劇の老舗として知られる。一方で2016年には、同じソプラティコグループの映劇と合併している。映劇はアニメやマンガ、ゲームを原作とした2.5次元舞台と呼ばれるジャンルを得意としてきた。ブシロードは劇団飛行船の持つ劇団運営のノウハウと映劇が持っていた2.5次元のノウハウを期待することになる。
ブシロードは、2019年7月に東京証券取引所に上場したばかり。この7月にはKADOKAWA、キネマシトラスとのアニメーション制作における包括的業務提携も締結した。積極的な事業拡大が続いている。