映画会社の松竹は、2024年4月11日に通期業績予想の修正を発表した。新しい見通しでは2024年2月期の通期連結決算の売上上高が当初見込みから引き下げられる一方で、利益面では大幅に引き上げられた。
連結売上高はこれまでの877億3000万円から854億3000万円に変更。映像関連事業で、配給作品の一部が当初の想定に及ばなかったためとしている。また映画館運営でも興行収入が当初の見込みに達しなかった。
その一方で、営業利益の予想は13億円から35億9000万円、経常利益は1億3000万円から28億7000万円、当期純利益は18億7000万円から30億2000万円に引き上げられた。自社が配給した劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』、実写映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が、いずれも興行収入40億円を超え、予想を上回る大ヒットになった。これらが利益を引き上げている。 また演劇事業が回復基調にあり、不動産事業も堅調とする。
利益好調の一方で、新たな減損損失の計上も発表されている。保有する劇場の原状回復工事について工事見積額の見直しが発生した。これにより減損損失8億8600万円が特別損失に計上される。