KADOKAWA第3四半期、出版・アニメ・ゲーム好調 利益大幅増

ファイナンス決算

 新型コロナ禍のなかではありが、KADOKAWAが多角展開を梃に利益確保を実現している。2021年2月4日に発表されたKADOKAWAの第3四半期決算は、連結売上高で1.7%増の1527億7700万円と前年並みにとどまった。
 一方で利益面では営業利益が132億400万円(56.1%増)、経常利益134億4700万円(46.3%増)、当期純利益89億8700万円(14.0%)であった。前年に引き続き高い伸びとなった。
 映像事業での配給や「ムビチケ」販売、映像・音響制作、Webサービス事業でリアルイベントに大きな影響があった。しかし出版事業、ゲーム事業、アニメ事業などの好調が全体をカバーした。

 出版事業では、第3四半期は四半期ベースで過去最高の売上高を記録。第3四半期までで売上高は942億5300万円(9.6%増)、営業利益は94億2800万円(86.2%増)である。
 書籍市場全体の需要が高まりヒット作が多かった一方で、返品率が大幅に低下した。電子書籍・電子雑誌が引き続き好調で、紙書籍11万点、電子書籍6万点のタイトル数が他社に比べても優位になっている。
 ゲーム事業は『サイバーパンク2077』、『SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE』、「DARK SOULS」シリーズがヒットタイトルである。売上高123億7500万円(21.8%増)、営業利益は29億4600万円(99.0%増)だ。

 映像事業は売上高224億3900万円(9.5%減)、営業利益が23億1600万円(4.0%減)である。減収減益だが、いずれも下げ率は一桁台にとどまった。
 アニメの国内配信収入、海外販売、さらにゲームとのコラボレーションの権利許諾が下支えした。第3四半期のみではアニメ事業は前年同期比19%増、特に海外向け事業は44%増にもなる。
 ゲーム向けでは『Re:ゼロから始める異世界生活』や『この素晴らしい世界に祝福を!』が、北米、中国に向けには『Re:ゼロから始める異世界生活』、『デカダンス』、『天晴爛漫!』、『くまクマ熊ベアー』が主力タイトルとなった。
 Webサービス事業は、売上高164億2200万円(14.2%減)、営業利益は20億8500万円(14.5%減)と下げ幅がきつかった。「ニコニコ超会議」や「Animelo Summer Live」のリアルイベント中止で売上が減少した。動画配信サービス「ニコニコ」のプレミアム会員の減少も続いている。

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