「東映まんがまつり」29年ぶり復活 2019年4月全国公開「おしりたんてい」など4作

「東映まんがまつり」

 いまから約50年前にスタート、1960年代末から70年代、80年代に子どもたちに大人気を博した劇場イベント「東映まんがまつり」が復活する。2019年4月26日(金)から東映配給で全国公開することが発表された。これまでの最後は1990年3月、29年振ぶりとなる。
「東映まんがまつり」は、春休みや夏休みのシーズンにアニメ、特撮ヒーローなどの新作をまとめてオムニバス形式で上映する。人気作がまとめて観られるとことが人気になっていた。

 イベントは作品タイトルだけでなく、番組編成方針も時代ごとに大きく変っている。初期の頃にはオリジナルの中長編アニメ映画が含まれ、『長靴をはいた猫』、『空飛ぶゆうれい船』、『どうぶつ宝島』といった東映動画(現東映アニメーション)の傑作も制作、上映されている。
 しかし観客の映画の関心が多様化するなかで長編だけの劇場アニメが子どもたちの鑑賞の主流となり、1990年3月に終了した。その後「東映アニメフェア」とリニューアルされたが、それも2002年に終了している。

 それだけに気になるのは、新生「東映まんがまつり」のコンセプトと作品ラインナップだ。今回の作品は全4本で構成。『おしりたんてい』、『爆釣バーハンター』、『うちの3姉妹』、『りさいくるずー』である。
『おしりたんてい』はポプラ社の絵本などを原作に、すでにテレビアニメ化もされている。個性たっぷりのビジュアルのキャラクターが人気だ。『爆釣バーハンター』はバーコードを使ったゲーム、マンガとも連動するメデアミックスプロジェクト、ブログマンガからスタートした『うちの3姉妹』もテレビアニメ化されている。『りさいくるずー』は、ダンボール工作が動くアニメーションである。各作品の正式タイトルや長さなどは、今後の発表になる。

 多彩な作品が並ぶが、いずれも未就学児から小学校低学年をターゲットにした作品だ。かつての「東映まんがまつり」より、小さな子どもを観客と想定していそうだ。
 近年は「アンパンマン」シリーズや「しまじろう」シリーズなど、未就学児をターゲットにした劇場映画が好調だ。2018年にはNHKで放送される『おかあさんといっしょ』も初めて映画化されている。
 今回は東映アニメの作品が並んでいるのも特長だ。東映と東映アニメがあらためて未就学児に向けて、将来の映画ファン、アニメファンにもつなげたい、そんな考えも感じられる。

「東映まんがまつり」
http://www.toei-mangamatsuri.jp/

【上映作品】
『おしりたんてい』
『爆釣バーハンター』
『うちの3姉妹』
『りさいくるずー』
*各作品劇場版タイトルは未定

配給:東映

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